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秋が見えたら欲が深くなった

年々夏が長く、重い。
それでも来週から最高気温は30度を下回る予報だ。
少しずつ日は短くなり、夜は秋の虫が鳴いている。

8 月に入り、メンタル的に最底辺のゾーンに入り「水槽の中の魚がたまに狂ったように頭をガラスの底面に打ち付けて割ろうとしていた」と夫はその頃の様子を語る。
つい最近、主治医と薬を変えたところ、死にたいモードを脱し、急浮上したため、自分もまだ戸惑っている。朝起きてなんで生きてるのか頭をかきむしらないのって当たり前じゃない。夫の顔を見て、優しい奥二重と少しだけ発達した頬骨と柔らかい髪が大好きで、この人に自分の存在が迷惑をかけているなら死にたいと窓から飛び降りたくならないのは、当たり前のことではない。

今朝も9時に活動を始めた。
洗濯を干して家を出た。行こうとしていた図書館は休みだった。
35度の中自転車を漕いでいたため、せめて何か収穫を、とスーパーに寄って帰った。何もかもが高くて躊躇してしまう。買ってよかろうと思えるものだけ買った。
久しぶりに米袋を見かけた。誰も買い占めず、必要な人に届きますようにと祈る。

帰って、ハムエッグとチーズで簡単なホットサンドを作り、朝兼昼ごはんとした。

掃除をし、クイックルワイパーをかけ、風呂掃除をした。ついでに洗剤を入れ、スイッチを押すだけだが洗濯槽の掃除もしてみる。
その後、お茶を入れ、Netflixで「グランメゾン」を流し見ながら、noteの記事を読んだり、手書きの日記を書いたりした。
途中簡単なストレッチをしたり、フォームローラを使って体をほぐした。脇の下がびっくりするほど痛かった。習慣化した方が良さそうだ。

ワイドショーのロケを見て「涼しくなったら鎌倉にも江の島にも行こうね」と夫が言った。
2週間前のわたしは、先の約束は、生きている自信がなくてできなかった。

今日は、「そうだね、行きたいね」と言えた。

鎌倉も江の島も行けるし、上野の美術館も行けるし、赤坂のしろたえでチーズケーキも食べれるし、中目黒のヨハンのチーズケーキも食べたいし西荻窪で焼き菓子屋さん巡りもするし、ユニクロのミッフィーのTシャツも限定価格になったら(なるかな)即買いたい気持ちでいる。
大國魂神社で熊手も買うし、山盛りのムール貝のスープにフレンチフライをヒタヒタにひたして食べるやつもやる。クリスマスには夫からプレゼントしてもらったスワロフスキーのピアスをつけてデートに行くのだ。

日帰りでもいいから伊勢神宮も行きたい。
北海道もニッチで熊が出なくて温泉があるところに行きたい。

欲深くて笑ってしまう。
でもそれくらいがちょうどよいと思うのだ。
やりたいこと、たべたいもの、ほしいもの、会いたい人がきっとわたしを生かしてくれる。

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