
巨大本ができるまで①平山夢明さん『俺が公園でペリカンにした話 特別巨大版ボックス』
今年もどうぞよろしくお願いします!ジャーロ編集部です。
平山夢明さん『俺が公園でペリカンにした話』の巨大版発売が、いよいよ迫ってきました。
社内外で何度も「なんで?」と尋ねられている巨大版。少しでも全貌をお伝えするべく制作過程をご紹介したいと思います。
いきなりですが、どうぞ!
■内容決定
2022年夏、『俺が公園でペリカンにした話』単行本発売に向けた準備が始まりました。
杉江松恋さんが何度も言及してくださり、
もう先月号になってしまったが「小説宝石」1月号の新年短編大特集は大当たり。三つお気に入りの短篇があった。宮内悠介「杭に縛られて」森見登美彦「永日小品」平山夢明「円周率と狂帽子」の三つである。平山作品は〈俺が公園でペリカンにした話〉連作の第四話。各話独立しているので単独で読める。
— 杉江松恋@『おめでとう、博麗霊夢』『博麗霊夢、ご用心』メロン・とら委託中 (@from41tohomania) January 29, 2018
朝宮運河さんが「世紀の奇書」と推して(?)くださることになる、
平山夢明『俺が公園でペリカンにした話』(光文社)は近年著者が書き継いできた〈イエロートラッシュもの〉の集大成ともいえる世紀の奇書。文無しのヒッチハイカーが訪ねる町は、ほぼ犯罪者か変態の巣窟で、最低の極みとしか言いようのない事件が毎度展開する。あまりのひどさに民話の趣すら漂う短篇集 pic.twitter.com/n6lB5arr4L
— 朝宮運河 (@Unga_Asamiya) December 22, 2022
あの『俺が公園でペリカンにした話』連載が本になるのです。単行本はもちろんのこと、これは何かデカいことをやらなくては――。
……ということで、本を巨大にすることにしました。
当初、巨大版の内容は
・『俺が公園でペリカンにした話』巨大版
・特製Tシャツ
の2点セットを予定していたのですが、
平山夢明さんにご提案をしたところ、「『日々狂々、怪談日和。』も加えてはどうですか?」と提案いただき、巨大本は2冊製作することに。

99本のエッセイが掲載されています。
というのも、『日々狂々、怪談日和。』は〈ペリカン〉シリーズの「原点」なのだそうです。
ブログを基にしたエッセイ集ということで、平山夢明さんが見聞きしたことが作品に反映されている点が、たしかに〈ペリカン〉の世界に繋がります。
色々とおかしすぎる話の合間に、突き刺さるような悲しい話があったりして、気の休まらない一冊です。

> 天気:晴れときどきくもりのち血の雨
とか、

> 長葱釣り
など、各タイトルだけでも独特の言葉遣いが際立っています。
個人的には「他人事」というワードが度々出てくることが印象深いです。2007年に刊行され、現在も重版が続く短編集『他人事』の素も、このエッセイの中にあるような気がしました。
というわけで、平山さんのご提案で、現在は正規入手困難な『日々狂々、怪談日和。』が巨大版の内容に加えていただきまして、この後オンラインイベントの開催も決定し、巨大版の内容が固まったのです。
『俺が公園でペリカンにした話 特別巨大版ボックス』〈内容紹介〉
Ⅰ『俺が公園でペリカンにした話』巨大版
Ⅱ『日々狂々、怪談日和。』(2005年刊)復刊巨大版
Ⅲ 特別巨大版 特製Tシャツ(フリーサイズ)
Ⅳ 平山夢明 オンラインイベント参加チケット
■投げ込みチラシ製作
製作を進めるにあたって、いの一番にご連絡をしたのがブックデザイナーの坂野公一さん。『俺が公園でペリカンにした話』単行本はもちろんのこと、巨大版となれば、坂野さん以外にはご依頼できまいと考えました。

装幀:坂野公一(welle design)
通常版単行本の発売(2022年12月21日)に向け、巨大版は「投げ込みチラシ」の製作から始めました。単行本に挟み込むための告知チラシです。
早速、平山夢明さんに直筆コメントを頂き、

坂野公一さんにデザインをしていただいて、試し刷りが完成!

いよいよ、情報解禁日を待つばかりとなったのです。

(宣伝)
『俺が公園でペリカンにした話 特別巨大版ボックス』予約受付中
◉内容物の性質上、増刷が難しく初回限定生産となる可能性が高いですのでお早めにどうぞ。
◉著者直筆サイン&為書き(ご購入者のお名前)入りの予約は、ECサイト「kokodeブックス」での限定受付です。各書店での予約受付は後日開始予定です。
(宣伝おわり)
次回は、巨大版のサイズ決定までをご紹介予定です。
ぬぬぬぬ! https://t.co/kualbLR1GR
— FKB-Project (@FKB_info) January 16, 2023
またお会いしましょう!
『俺が公園でペリカンにした話』通常サイズ版は好評発売中!
いいなと思ったら応援しよう!
