ケアササイズは究極のコミュニケーション
私のスウェディッシュマッサージスクールでは全ての手技を習得した後にインターン実習を行なっている。
実習では実際にお金をいただいて20人のお客様にスウェディッシュケアのサービスを行なっていくのだが、それはお客様達から施術後にいろんな感想をいただける非常に貴重な体験となる。
中にはお褒めの言葉と共に施術中に気づいた細かい点などについてアドバイスをしてくれるお客様もいらっしゃる。
先日、あるお客様がこんな感想を述べられていた。
「施術のリズムが私の呼吸のリズムに合っていて心地よかった。」と。 なるほど、と思った。
ケアササイズの良さを的確に表現した言葉だと思った。
もちろんセラピストとの相性もあるだろうが、体全体でリズムを取りながら施術を行なうケアササイズならではの感想と言えるだろう。
足(股関節や膝)を動かし、肩甲骨を回しながら大きな動きで施術を行なうため、ケアササイズのリズムは自然とゆったりとしたものになる。
手首や肘という小さな関節をできる限り使わないのでどうしてもそのテンポはゆっくりとなる。
当然、体をより大きく使うことで更にゆったりとしたリズムになっていく。
そして、オイルの塗布量が少ないため肌との密着感が増し、よりゆったりとしたリズムを生み出していく。
人は日常の生活で人と触れ合うことで大きな癒しや安心感を与えたり与えられたりしている。
手を握り合ったり、頭を撫でたり、ハグしたり・・・。
会話だけでなく、これらもコミュニケーションのひとつである。
そう考えると、全身くまなく触れていく、しかも最低限のオイルを使い強い密着感で包み込むように触れていくスウェディッシュマッサージこそ、究極のコミュニケーションと言えるのかもしれない。
だから私はいつもお客様の体と会話をするように施術を行なっている。
相性が合うお客様とのセッションは、充実した会話の後の高揚感のような、またはバンドの演奏でバッチリ決まった時のような満足感がある。
それがまさに呼吸が合うということなのだろう。
今回のお客様は、おそらく心地よい呼吸のリズムの中で癒されていただけたのだろう。
そんな施術を実習の段階で行なえた、また相性の良いお客様と出会えたことはとても幸せなことであり、私も含めこのケアササイズ式スウェディッシュマッサージという技術のすばらしさを再認識できた貴重な体験であった。
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