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愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。第二十七話。

一日一話、愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。今日は第二十七話「幼なじみは優しすぎる」です。

前話、電話越しにみくの声を聞き学校を飛び出してきたゆきや。
体調を聞きながら手の甲で体温の確認をします。額に首筋に触れるゆきやに「わ…私いま、汗だくだから。」と恥ずかしがるみく。「そんなの全然いいって。」といい看病する姿が既に慈愛に満ちている。
2ページ左上コマの吹き出し外の「起こして悪いな」がなんか好き。
終始不安そうな申し訳なさそうなみくの表情。ただでさえ色々考え込んでしまう中で、体調崩すとより不安な気持ちも強くなるよね。

氷枕を取りに行こうとし静かなリビング、流しに置かれたままの食器に気づくゆきや。みく母は前日から病院で泊まり込みの仕事らしいと知り、何やら考えているような様子。
氷枕を用意し、水分と薬を渡してご飯の用意をしようとするゆきやに「あ…でも、悪いからいいよ。」と遠慮しようとするみく。
そんなみくに「お前はほんとひねくれ者だな。“町内一のひねくれ”の称号をくれてやろう。」と呆れた様子のゆきや。ここの(それはお前だろ…!)という辛辣なツッコミ好き。

「飯食う前に体拭くもんがいるな」といい立ち上がるゆきやの目に入ったのはおばあちゃんの仏壇。
手を合わせ、ティアラやお守りが丁寧に手入れされた様子を見つめます。そして…
カーテンを開け、電気とテレビをつけご飯の支度を始めるゆきや。病床に臥せったままでそんな光を浴び、音を聞き、涙が溢れるみく。25話でゆきやからもらった光が消えゆき、一人膝を抱え涙を流していた姿と対照的なこのシーンはこの作品の中でも特に印象に残るシーンですね。

さて、体を拭く用意をしてきたゆきや。顔周りを拭いた後、その姿を、唇を意識してしまいますが「…あとは自分で、できるな?」とタオルを渡します。
「拭かれると思って、ドキッとしたか?」と言うゆきやに「しっ、してないっ!!」と返すみく。いや完全にドキッとしてたやろ(笑)

ご飯の用意に戻るゆきや。ゆきやの優しさを噛み締めるみく。この16-17ページのセリフがない中に二人の気持ちが詰まっていて好き。
レトルトの玉子がゆを用意したゆきやは「悪いなレトルトで…」と言いますが、「ゆきやが用意してくれたから、美味しいよ。」と返すみく。このやりとりもいいですよね。
ご飯を用意しながらも(料理できたら、もっと栄養あるもん食わせられたんだろうな…)と思うゆきやも、ゆきやが用意してくれたから、おいしいよ。と伝えるみくも思いやりの塊で好き。

一人でおかゆを食べるみくに、「昨日の晩飯とか…余ってね?」「昼飯自分の分買うの忘れてさ。」と伝えるゆきや。
「…バカじゃん。あんないっぱい買ってきといて、私あんな食べられないからなんか食べたら?」
「いやあれはお前のだし。」
「どこ意地はってんだよっ。」
と言いながらゆきやの優しさが沁みるみく。
「…なのに、私は…」
「変な事して…いっぱい迷惑かけて…」
「ちゃんと…謝らなきゃ。」
「『可愛い』子は、そうする。」
そして顔をあげ、
「…あのさ、…ポキットゲームの事なんだけど…」と切り出しました。

愛してるゲームを終わらせたい屈指の神回。
7-11ページまで5ページに渡ってセリフがなく描かれるシーン。
8ページの下2コマでゆきやがカーテンを開けみくに光が当たり、そして優しい光に、音に包まれ涙が溢れるシーンは読者の心まで暖かく照らしてくれているかのよう。
昨年末に行われた「#愛してるゲームの推しコマ」キャンペーンでもこのシーンを挙げている方が多くいましたね。一人1シーンじゃなければ私もあげたかったです。

ゆきやの対みくセンサーが異常な感度を誇っていることはずっと描かれていましたが、それはもちろん今シリーズでも健在で、さらに行動力までぶっ飛んでるんだから最高ですよ。
優しく冷えピタを貼り替えるところ、部屋の様子を見て察し気遣えるところ、おかゆを用意しながら(料理できたら〜)って思うところ、ゆきやの魅力詰め合わせセットですね。

そしてそんなゆきやの優しさに触れ、「ちゃんと…謝らなきゃ。」と決心するみく。

次話も必見です!

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