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愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。第三十話。

一日一話、愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。今日は第三十話「幼なじみは乙女ですから」です。

顔を真っ赤にして「いやらしい!!」と絶叫する風音。いやあんたがやれ言うたんじゃ…。
「まさかポキットゲームがそんな事に…!?」と言いつつ「「もう少し詳しく教えて。」と情報を得ようとします。
「結局何回したの…?」の問いに、
「……」「お…覚えてない…です。」と答えるみく。この妙な間でポキットの本数数えてたりして…。

風音の追及は止まず、
「具体的に、どんな風にしたのっ?」
の問いに
「んええっ!」
と顔を真っ赤にしながら、指でその様を再現するみく。
見てるこっちが恥ずかしいわ!と思っていたら、みくも限界だったようで
「あ“あ”あ“ぁぁ〜!!も、もういいですか!?私、乙女なので!!」
とギブアップ。

「それで!?実際してみてどうだった!?」
と聞く風音にみくは
「ん〜…ちょっと、危険かも…?って…思いました。」
「頭から…足先までしびれるし…頭…真っ白になるし…」
「…ん、なんか…自分が…バカになっちゃう感覚があって…」
と語ります。

そして、
「ゆきや…私とキスした事…がっかりしてないかな…」
「え?なんで?」
「やー…なんか…ズルい女だなーみたいな。」
「キスちらつかせて、男の子の下心利用して最低だし。」
「承認欲求に負けて…すごい汚い…ほんと女の子として終わってんなーって…」
「…キスして良かったって、思ってもらえる女の子になりたい…」
「そう、思いました。」
ここのまとめ方すごいよね。
ポキットゲームをして、キスをして、そのことを思い出して女子同士で盛り上がって。
そのあと、自分のズルさを自覚して、受け入れて、ただ落ち込むんじゃなくて、「キスして良かったって、思ってもらえる女の子になりたい」って前を向く姿の美しさよ!
ここのシーンが一番みくの「精神美」を表しているように感じます。

そんなみくの姿に刺激を受けた風音。
「好きな人とキスしたのに、舞い上がるより、相手の気持ち考えちゃうんだ。」
「きっと…すごく悩ませちゃったんだ。」
「…なのに、フォローしてくれた…私の方が年上なのに…」
「それに…」「私は…なれるかな…」
と感じます。
風音はまだまだこれからだけど、いつか少し素直になれる時が来たら、駆流なんかイチコロ(意味深)だよ!

そこにやってきた駆流。
いつものように自然と気遣ってくれる駆流に、ポキットを手渡すのでした。

その夜。
いつものように通話するみくとゆきや。体育祭の話題を振りますが、ゆきやは興味が薄そうな様子。
応援グッズ作りを「嫌に決まってんだろ。どう絡んでいいかわからんし、ダルい。」と断ります。(なんでちょっと偉そうんなんだよ。)
しかし、
「せっかくゆきや専用の作ったげようと思ってたのに〜」の言葉に瞬時に反応するゆきや。
「周りの目気になるだろっ。」と言い、
「それよりも、」
「キス。でもしてくれればやる気出るんだけどな〜」
「まぁ〜できないか〜意識しちゃってるもんなあー?」
と続けるゆきや。(なんでちょっと偉そうんなんだよ。調子乗んな!)

ところがみくから予想外の返答が!
「…ほっぺ…なら…?」
目を見開き顔を赤くするゆきやに、
「何本気にしてんの〜?」プフフフ〜
といつもの様子のみくでした。

ポキットゲーム編完結となる今話。
会長への報告の形でみくの胸中が描かれましたね。浮かれるでも舞い上がるでも卑下するでもなく、静かに前を向く姿があまりに美しく印象的なお話でした。

そしてラスト、
「キス。でもしてくれれば〜」と完全に調子に乗るゆきやに、「…ほっぺ…なら…?」と返すいつものゲームかと思いきや…。
みくの心の中にはしっかり残っていたのですね。

次話から新章「擬似恋人編」となりますが、その前に少しやりたかったことがあるので、明日はそちらをお届けします!

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