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愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。第十話。

一日一話、愛してるゲームを終わらせたいの感想を書く。今日は第十話「幼なじみは手書きする」です。

昇降口でゆきやのことを待っていたみく。
「ゆきやっ。一緒に帰ろー。」と何の気なしに話しかける後ろにいるモブ男子二人が印象的。こんな堂々と一緒に帰ってれば「あの二人付き合ってないの?」と噂になるのも当然ですわ。
「寄り道に誘ってあげよっかなーって。」と言うみくに、いつもの如く訳のわからん理論を並び立てるゆきや。しかし「ちょっと行きたいとこあってさ。ね?お願い。」と可愛くお願いするみくに、素直に応じるゆきや。
みくは「やったー♪」と可愛く喜びますが、その裏で「『放課後デート』…ってわけだな…!?」と二人の思惑が交差します。
いや…普通に羨ましいやろがい!!なんやそれ!ゲームしてると可愛い幼なじみと放課後デート出来るんかい!というツッコミが聞こえてきそうですが、放課後デートを毎日授業中シミュレーション(妄想)しているというゆきや。
一方みくは、にまにま楽しそう。このゲームと言いつつ素直に楽しそうなみくの表情とても好きです。

さて、「最近ゆきやに振り回されっぱなしだったし…やっぱり私には勝てないって事を、思い知らせてやる!!」と気合十分のみくがデートの地に選んだのは…スターパーティコーヒー(スタパ)!
この4ページ目左上コマの二人の表情の違い、こういう小さなコマの細かい表情の作り込みがいつも丁寧で好きです。
「活かしてきやがった…地の利を!!」と語るゆきやの想像する「軍師みく」の姿、プフォフォフォフォという独特な高笑い。ゆきやの妄想のみくってなかなかハイレベルですよね(笑)

「陰キャにはスタパの注文って難しいんだっけ〜?ゆきや大丈夫〜?」と煽るみくに、
「バカめ、これくらい余裕だ。」とまさかの余裕な態度のゆきや。「いつかこの日が来るだろうと思って」と、コーヒー豆の知識を仕入れてきていました!……無意味!!
「あのデートをも乗り越えた俺に、恐れるものなどっ…」と勇んで進みますが、店員のキラキラオーラに押され、さらにメニューを見てもコーヒー豆の知識など関係なく、さらに値段に圧倒されるゆきや。中段コマで手を合わせて、にまにましてるみくが相変わらず可愛いですね。
「テリヤキグリーンサンドイッチ650円」に惹かれつつヤキモキしているゆきやに、一通り楽しんだみくが助け舟を出します。
なんとか中者を終えたゆきやに対し、スラスラと注文を済ませるみく。
「ゆきやめーっちゃ緊張してたよねー。」
「わかるっ。『美少女』と放課後に『スタパ』だもんね〜」とドヤるみくに、
「マスターんとこと大して違わねぇよ。」と応じるゆきや。そんなゆきやに「び・しょ・う・じょ♡」と続けるみく。
みくの「いつも通り可愛い顔だよ!?」(二話)とか、この「び・しょ・う・じょ♡」とかの返しがすごく印象的で、みくって「日に日に可愛くなって(いて、)明るくて礼儀正しくて声も可愛くて学校でも結構モテる」(一話ひなこさん談)わけで、ある程度自分が可愛い自覚はあると思うんですよね。その中でこういうやりとりをする。可愛さを全面に押し出しているんですが、そうしたエピソードの積み重ねが二十五話で効いてくるのだと感じます。

二人の放課後スタパデートはまだ続き、抹茶ストロベリーフラペチーノやシフォンケーキを美味しそうに頬張るみく。食べ物を美味しそうに食べる女の子は皆可愛いものですが、みくは特に可愛いですね。
そんなみくの姿に、
「今日はえらくごきげんだな。」
「みくって…何してもにこにこして…」
「いっつもどうでもいい事ずっと楽しそうにしゃべってるよな」
「やっぱみくが楽しそうに話してるのって…いいな」と、こちらも嬉しそうなゆきや。
前話までで少し距離を感じてしまっていただけに、みくが楽しそうにしてくれているだけで嬉しくなりますね。

一方みくは少し物憂げな表情を見せた後、「ちょっとお腹いっぱいになっちゃったなー。」と話し「ゆきやにあげるっ。」と差し出します。
ためらうゆきやに「おいしいからっ!!食べて!!」と促すみく。
一口食べ「うまっ!!」というゆきやのリアクションに表情がパァッと明るくなり、
「ゆきや好きだと思ったんだよねー!」
「全部いいよっ!」
「さっきそれ見てたし。」と続けます。
ここのゆきやのことをよく見ていて気持ちを察するみくと、その気遣いに気づけるゆきやのやり取り好きですね〜。
第三話19ページ左上コマとか、ここの13ページ下のコマみたいに、こういう二人の気持ちのやり取りの後に流れる空気の描写を入れてくれるのとても心地よい演出で大好きです!

そんな中、みくのカップに何か書いてあることに気付いたゆきや。そこには「ツインテ似合ってますね。」の文字とイラストが。
イラっとするゆきやですが、自分のカップにも書いてあると指摘され見てみると
「ステキなカップルですね♡」
まだ付き合ってないのにカップルと間違われる展開はやはりいいものです。

明らかに動揺するみくとゆきやですが、みくは「普通に嬉しー。手書きだからかなちょっと響く感じあるよねっ。」と言い、すぐに閃きます。
そして取り出したのは、メッセージを認めた可愛いメッセージカード!
サクッと出てくるのがみくの女子力の高さを物語っています。
「ドキッとしちゃった?」と、にまにまするみくに、音読で反撃するゆきや。
さらに書いたものは…かなり残念な似顔絵。
ただ伝えたいメッセージは立派なもので、みくのツインテを褒め称える内容でした。
みくも下手くそながら書いてくれたことが嬉しい様子。「レシートの裏とかありえんくなーい!?」と言い、わかな自慢も挟まれつつ、トイレに立つゆきや。
それぞれが相手からにメッセージを大切にしまう描写が綺麗な今話でした。

いやー、放課後デートってだけでもいいシチュエーションなのに、そこにみくのゆきやに対する思いと、それぞれの手書きメッセージを大切にしまう描写と、すごく好きなシーンが多いお話でした。
最後のコマ胸に当てるゆきやと、すごく嬉しそうなみくの表情。
わずか十話ですが、もう二人の大ファンになってしまい、早くくっついて欲しい気持ちと、ずっとこの関係を見ていたい感覚とが共存していましたね。
ただこの先二人の距離感はどんどん近づいていくのです。
次回、神回!!

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