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『すずめの戸締まり』にもサントリー製品は健在《速報版》

まあタイトルが全てなのだが。
事情がわからない方、前作はこちら。

11月11日に公開したての映画なので当然ネタバレは無し・・・としたいが、この"ネタバレ"という概念、アリかナシかの議論以前に、人によって何を指すのかが全然違うので(更に言えば何かをアウト/セーフ判定したい時に恣意的に定義が動かされるフシもあるので)好きではない。場合によってはこの記事のタイトルの時点でダメかもわからんし。
まあでも「新海誠監督映画にサントリー製品は出てきますよ」というのは「日本の公道を描くシーンがあるからには当然トヨタ車は走ってますよ」程度には自明なので、このタイトルごときでネタバレだ!ってなった方は認識を改めていただくとして、あと「まだ観てないけど自力で『サントリーを探せ』がしたいんや!」という方にはここでブラウザを閉じていただくとして、この記事は「このシーンでコレが映ってましたね」くらいのフワっとした感じでやっていきたい。当然該当シーンそのものの画像は無いから安心。速報版だしね。でもこのブログ、「何々編」と書いてそれっきりみたいなのが多いからこれが速報版にして決定版かもしれん。それは何ともわからん。

ストーリーにどれだけ触れるかの基準

できれば筋には全く触れたくはないが、「このシーン」と指定するのにそれは無理な話。
なので公式サイトの「STORY」よりさらにふわっとした感じで「女子高生の"すずめ"さんが、九州を出発して日本各地を巡ります」を、本記事における『すずめの戸締まり』のストーリーとする。また、出発する地点(=九州)を第1地点として、滞在する場所を第2地点、第3地点、……、最終目的地とそれぞれ呼称する。以下、記事では「第1地点:サントリー天然水」のように、地点と出てくる商品を並べてコメントしていく。
これで流石に未見の方も大丈夫じゃないかな。


第1地点:サントリー天然水

冒頭のファンタジックな夢のシーンが終わったと思ったらいきなり部屋の机の上に「サントリー天然水」があって、ああやっぱり新海さんの映画なんだなと大安心。これ『君の名は。』の開始100秒目くらいでサントリー天然水出てきたのとタイミングといいシチュエーションといい完璧に同じなわけで、世界が地続きで嬉しい。

前々作『君の名は。』冒頭のサントリー天然水

でも今回は"それ"だとはっきり分かるとは言いがたいコチョっとした描き方な上、隣にキリン午後の紅茶おいしい無糖らしきものが描いてあり、前作との違いも出ている。その後も部屋の机が特定の角度で映るたびにサントリー天然水は映るが、第1地点はサントリー的にそれだけの模様。
むしろPokkaの廃自販機が一瞬鮮明に映る事情は最終盤できっちり回収されるので、そっちに注目かな?


第2地点:サントリー自販機&BOSSのゴミ箱

移動直後の道端にしっかり映る。まあ、それ以上でもそれ以下でもないが。

「画像はイメージです」


第2地点:サントリー天然水

第2地点でお世話になる方のお宅にて。アパ社長の水かってシチュエーションで、きっちりはっきりしっかり映る。なんか前作でサントリーサントリーサントリー言いまくってたせいか、フォロワー諸氏が「サントリー天然水が映画館でスクリーンど真ん中に映るだけで笑ってしまう」と言っていたが、仕方ないので諦めてもらおう。そういう世界なのだから……

「画像はイメージです」とかいう変な日本語


第3地点:酒類いろいろ

第3地点でお世話になる方のお宅はある種の飲食店なので、酒瓶がこれでもか!と出てくる。この「ある種の飲食店を作中に出したらナンボでも酒瓶を映せる」というのは映画史に残る発明に他ならない。「カラオケのシーン作ったらナンボでも過去現在の流行歌を流せる」と並ぶ大発明。

「画像はイメージです」というが、画像はイメージなんだよなあ・・・


サントリー製品は確認できた限りで「サントリーウイスキー角瓶」「サントリーオールド」「サントリーローヤル」「サントリーシングルモルトウイスキー山崎」「サントリーシングルモルトウイスキー白州」「サントリーウイスキー知多」。
しかし今回注目すべきは公式コラボしている三和酒類株式会社の「いいちこ」がボトルキープでズラーっと並んでいるところだろう。
三和酒類は大分を代表する酒造会社で、焼酎メーカーとしての売上高は現在日本2位。「下町のナポレオン」の愛称で有名な本格麦焼酎「いいちこ」が代表的な製品だが、日本酒やリキュール、ワイン等も作っている総合醸造企業だ。以前からメディア展開に積極的で、『また君に恋してる』を採用したCMや、世界の美しい風景の中に「いいちこ」のボトルを映しこんだポスター等は有名だろう。かなり前からYouTubeチャンネルも開設し、最近では久住昌之氏を脚本に、三森すずこさんと新垣樽助氏を主演声優に据えた短編アニメなんかも作っていたりする。
話が逸れた。新海誠作品におけるある種の飲食店、前作『天気の子』は居抜き物件だったものの、今回は現役物件なので焼酎が置いていないのは不自然。逆説的にいいちこが並ぶのは自然と言えよう。いいちこのラベルが"iichiko"だったので「シルエット」か「深薫」かのどちらかだが、まあシルエットの方じゃないかな、たぶん。

さらに言えば、細部が多少不明瞭なものの、斜めに張ったラベルが特徴的な明らかにジョニーウォーカーと思しき瓶が棚に並んでいたのも見逃せない。ジョニーウォーカーは世界で一番(・・・とか言うと厳密にはインドのウイスキーの方が販売数量が桁違いに多いとかそういう話になるが、まあ便宜上)売れているウイスキーで、日本ではいろんな会社が販売してきた経緯があるが、現在はキリンが扱っている。
劇場で「冒頭の『午後の紅茶』はこれかァ!」とテンションが上がりまくって仕方なかったのは筆者だけだろうか。だけかも知れないな。ハイ・・・


第4地点:SWEET MEMORIES (Re-Mix Version)

さて第4地点の終盤では発明その2の「カラオケのシーン作ったらナンボでも過去現在の流行歌を流せる」が出てくる。
なんかもう万引きGメンではないが、もはや「サントリー出るなら(出すなら)ココ!」みたいなのが視えるようになった筆者。懐メロをザッピングしだしてこれは来るか!?と思ったら案の定来て、ジャケも完璧で最高だったのがコレ。
何がって?「サントリーCANビール」のCMソングにして、『ペンギンズ・メモリー 幸福物語』の主題歌、松田聖子さんの歌う『SWEET MEMORIES (Re-Mix Version)』である。

サントリーCANビールのイメージキャラクターから80年代を代表するファンシーキャラクターに成長した「パピプペンギンズ」は、1985年にアニメ映画『ペンギンズ・メモリー 幸福物語』として劇場公開されるが、キャラクターの見た目に反して戦争帰還兵のPTSDが話の大きな要素というビターな映画だったらしく・・・そのあたりは以下の記事に詳しいが、現在は配信も無ければソフトを入手するのも難しく、筆者は未見である。(いやでもこの見た目で?戦争のトラウマを??正気か???)


最終目的地からの帰路:ビール

今更ながら、今回はなんとサントリーはコラボ企業ではない。
じゃあどこがコラボしてるのかというと、第3地点の話で触れた三和酒類株式会社と、ポッカサッポロフード&ビバレッジである。
サッポロのビールと言えば☆のビール、銘柄が特定できる描き方ではないがラストにきっちり☆のビールが出てくるので最後まで見逃せない。冒頭のポッカ自販機はこの伏線やったんや!


というか・・・

え?コレでサントリーが何のクレジットにも出てないの、もはや永世名誉スポンサーってコトなのか、日本で車道を描いたらどうやってもトヨタ車描かざるを得ないよねって枠なのかのどっちかじゃねーの?世界ヤバない??
『天気の子』はサントリーの気が強くなりすぎてサントリー天然水に没した世界だったってコト???

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