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【駅メモ攻略】れんげと巡る~美しき姫川渓谷と大糸線の旅~

2024年8月~12月に行われている、JR西日本とのコラボイベント「れんげと巡る~美しき姫川渓谷と大糸線の旅~」の攻略の思い出です。


イベント概要

  • 開催期間:2024年08月05日(月) ~ 2024年12月11日(水)

  • ミッション対象駅:JR大糸線(糸魚川~南小谷)9駅

  • ミッション対象スポット:3か所

    • 日本海展望台 (最寄り:糸魚川)

    • 道の駅小谷 (最寄り:北小谷)

    • おたり名産館 (最寄り:南小谷)

  • ミッションクリア報酬:限定コラボフィルム 「姫川と翡翠なれんげ」

    • 条件:全ミッションクリア

  • コラボ情報

    • ノベルティ配布

      • 「姫川と翡翠なれんげ」キャラクターカード:「全ての対象駅に行こう!」ミッションクリア画面の提示

      • 「姫川と翡翠なれんげ」円形ステッカー: 「全てのミッションをクリアしよう!」ミッションクリア画面の提示

      • 配布場所:おたり名産館、糸魚川 ジオステーションジオパル

    • コラボグッズ販売

      • 販売場所:おたり名産館、糸魚川 ジオステーションジオパル

    • 展示・掲出物

      • BIGパネル:南小谷駅、糸魚川駅

      • ポスター:小谷村、糸魚川市、沿線各市町村

どう攻略するか?

JR大糸線のうち、JR西日本が管轄する糸魚川~南小谷間の全9駅がミッション対象駅となっている。大糸線始点の松本から南小谷へ向かい、そこから北上するか、あるいは糸魚川から南下するかのどちらかになるだろう。今回、自分は旅程の都合で南小谷→糸魚川に北上するプランを採用した。

考慮しないといけないのが、大糸線の本数の少なさだ。冬は雪に閉ざされて長期の運休になることも多い路線。本数はあまり多いとは言えない。

2024年8月時点の日中帯のダイヤ(一部省略あり)。
水色背景が今回のイベントエリア。

1本逃せば次の列車まで1時間は余裕、タイミングによっては3時間近く空く時間帯もある。駅で降りてスポットを回りながら移動するイベントにおいて、これは攻略しづらい。

しかし、ここに起死回生の要素が加わる。

北陸新幹線の延線により利用増が見込まれるとの理由で、大糸線に沿って臨時の増便バスが運転されているのだ。糸魚川駅~白馬駅間を往復する。増便バスを含めると、ダイヤは以下のように変わる。

バスがダイヤの隙間を埋めるように配置されたことで、かなり現実的なものになったのではないだろうか。しかも、北小谷駅のバス停は今回のイベントスポットである「道の駅小谷」となっている。これこそまさに「渡りに船」というやつだ。

というわけで、今回の移動プランは決まった。

赤い太線が今回のプラン。

18きっぷを使った移動になる。松本から大糸線に乗車して南小谷駅に到着。すかさず「おたり名産館」のスポットにアクセスした後、南小谷発の列車に乗車。北小谷駅で下車して、「道の駅小谷」に移動。しばらく時間をつぶし、道の駅にやってきた増便バスで糸魚川へ向かう、というプランだ。完璧…!

時はお盆真っただ中。18きっぷを手に、イベント攻略へ向かった。

2024年8月14日(水)8:10 JR松本駅

「マスターおはよ~。会いに来てくれたんだね♪」

前日に泊まった上諏訪駅から移動し、大糸線の起点、松本駅にやって来た。松本駅はJR各線の他、アルピコ交通上高地線が乗り入れている。3000形が元ネタになっている「下新しもにいゆき」と朝のツーショット撮影。

鉄道むすめではない公式キャラ「淵東なぎさ」がデザインされた「なぎさTRAIN」。

実はこのなぎさTRAIN、車両老朽化のために11月で引退予定となっている。その前に姿を見られて良かった…

…おっと、今回のメインイベントはアルピコ交通ではなくJR大糸線だった。本来の大糸線の発着ホームはこのアルピコ交通が発着する7番線の対面にある6番線なのだが、今回自分が乗る列車はホームが違っていたようだ。車両が入線してきたホームに慌てて向かう。

E127系の2両編成。反射して見づらいが行先の「南小谷」が書かれている。

無事進行方向左側の座席を確保できた。それでも発車が近づくにつれて客がどんどん乗り込んできて、立ち席も出る程度の混雑っぷりとなった。海外観光客が多いように思われる。

9:20、定刻通り、南小谷行きの列車は出発した。

南小谷へ

あいにく、山並みは雲にすっぽりと包まれている。

実は自分は、今年の春に大糸線を同じく18きっぷで乗り通している。その時は春先のぼんやりとした空に山々の稜線が霞んで見える状態だった。

見返してみたら、たまたまかなり近い場所で撮っていたらしい。ビビった。

青空と山々のコントラストが見たいんだけどなぁ。

こんな感じのね。
MaedaAkihiko, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
うぅ、もどかしい…!

やきもきした気持ちを抱えつつ、途中の信濃大町駅に到着。ここで発車まで25分待ち。

列車を降りてみた。奥には高尾周辺でも見られる211系。
気温は25℃弱。めっちゃ涼しい。

信濃大町駅は立山黒部アルペンルートへ長野県側から向かうための拠点の一つとなっている。アルペンルートへ向かう観光客や、立山登山目的と思われるでかいリュックを背負った登山客が下車していった。

自分もできれば日本最高地点の鉄道路線であるトロリーバスに乗って「トローリー オー!」したかったのだが、うまく予定に組み込むことができずに断念。トロリーバスも11月末で運行終了、電気バスに転換となり、法律上の鉄道路線ではなくなってしまう。その前に乗りたかったけどなぁ。

しばらくの停車を経て、列車は信濃大町を発車した。

信濃木崎駅で列車の行き違い交換。

ここから先、「仁科三湖」と呼ばれる木崎湖、中綱湖、青木湖の3つの湖がある。

元長野県民の自分からすると「サンアルピナ青木湖スキー場」のCMが懐かしいが、一部の人には木崎湖がアニメの「聖地」として有名だったりする。古くからの友人も何度かソロキャンプで訪れているらしい。

木崎湖。手前には田んぼが広がる。
中綱湖。一番小さく、チャンスは一瞬。
近くに廃駅の「ヤナバスキー場前駅」があるため、油断大敵。
青木湖。カフェが最近オープンしたようだ。最高じゃあないか…
右側にスキー場らしき斜面。あれがサンアルピナ青木湖スキー場かな?
※2009年度以降休止中。

湖を進むにつれて、次第に雲が晴れてきた。美しい山々が見られて感動。

仁科三湖を越え、白馬駅に到着。うまく撮影はできなかったが、長野冬季オリンピックでも使われたジャンプ台も確認することができた。

遠くに白馬八方尾根スキー場。ゲレンデがまさに四方八方に広がる。

白馬から先は姫川の流れに沿って進む。いよいよイベントのタイトル「美しき姫川渓谷と大糸線の旅」を実感する。

それにしても水がきれいだ。川遊びしたい。

南小谷に到着

11:42、定刻通り南小谷駅に到着した。

大糸線はここで運営会社が変わる。

左側が乗ってきたJR東日本の車両。右側がJR西日本の車両。

南小谷以北を担当するのは、JR西日本のローカル線車両の雄、キハ120形である。

キハ120形は昨年秋の芸備線の旅以来。

そしてこの車両が、今回のイベントの主役でんこ「南小谷れんげ」の元ネタとなっている。

さっそくツーショット撮影。
青春18きっぷのポスターに使っていいよ。

イベント攻略開始!

南小谷駅に到着したところで、イベント攻略開始!

イベントポスター。階段にびっちりと貼られていた。

南小谷駅~おたり名産館

イベントスポット「おたり名産館」は、南小谷駅から500m、徒歩5分ほどの所にある。

姫川にかかる橋を渡って向かう。
到着。隣のかやぶき屋根は小谷村郷土館。

おたり名産館では、地元産の手打ちそばや熊汁、熊カレーなどを食べることができる。

計画を立てた際、ここで食べるかどうかはとても悩んだのだが、日程が組みづらくなるので泣く泣く素通り。後ろ髪をひかれる思いで駅に戻る。さっき撮影したキハ120形が待っている。

あちこちで写真を撮っていたのでかなり時間がきわどい。駅へ向かう上り坂を小走りで向かう。キツイ!

つ…着いた…!(目をチカチカさせながら
南小谷駅BIGパネルも急いで撮影。
8時ちょうどに新宿を発ったあずさ5号が到着していた。
12両編成。キハ120形に比べるとすさまじく長い。

あずさが到着していたから、という訳ではないと思うが、キハ120形での座席確保に失敗。まぁすぐ先の北小谷駅で降りるので特に問題はない。

12:07、南小谷駅を出発。

南小谷駅から先は、すべての駅がミッション対象駅になっており、欠かさずチェックインしないといけない(アイテムによる「アクセス」は不可)。ところが、早速次の中土駅周辺の電波が弱く、チェックイン情報が送れないリスクが出始める。「駅前でなくてもいいから電波のあるうちにチェックインしとけ」ということになる。

北小谷駅~道の駅小谷

なんとか中土駅のチェックインに成功し、次の北小谷駅で下車。

ザ・夏の風景。
青春18きっぷのポスターに使っていいよ(2回目
南小谷駅と違い、こじんまりとした無人駅だ。

道の駅小谷までは徒歩で15分弱。

ありゃ。通行止め。

姫川にかかる小谷橋が工事中だった。一応歩行者は通れるようなので渡らせていただく。

この景色が見られるんだもの、歩いて渡る価値はあった。

道の駅小谷に到着。

ステンレス製の恐竜の像がお出迎え。
「わわっ、なんか戦ってるよ?」
「いいねー!かっこいい!」
ゲスト:勝山ていら。大の恐竜好き。

なんでここで恐竜?と思ったが、小谷村で恐竜の足跡の化石が見つかったことにちなんでいる。先に訪れた小谷村郷土館で展示されているそうだ。

そしてもう一つ、この像は重要な意味を持っている。

足元に置かれた「災害復興記念公園」の銘。

碑文を転記する。

 平成七年七月十一日、梅雨前線豪雨による自然の猛威は容赦なく村人を襲い、大地に大きな傷跡を残した。
 小谷は孤立状態に陥り、被害額一千億円余という未曽有の大災害であった。四年経過した今日、多くの皆様の善意とご支援により見事に復興を見る事ができた。関係各位に深甚なる感謝と敬意を表すものである。
 ここに建つモニュメントは、一億九千万年前、小谷の地に生息していた恐竜にちなみ、その力強い生き様にあやかり、前進する小谷村を象徴するとともに、次代を担う子供たちの足跡を残し、復興記念としたものである。

平成7年(1995年)の7月11日にこの地を襲った豪雨により、姫川は大氾濫を起こし、流域に大打撃を与えた。大糸線も橋梁の流失、駅舎の浸水や土砂埋没など甚大な被害を被り、復旧まで実に2年4か月を要している。この恐竜の像は、その災害からの復興を記念して建てられたモニュメントだったのだ。

モニュメントの手前に子どもたちの足跡が並べられている。

4月に大糸線全線を走破した時など、そんな大災害があったとは気付かなかった。何なら災害発生時に長野県に住んでいたはずなのに、このことを全く覚えていない。不明を恥じるばかりである。

昼飯:道の駅おたり 鬼の厨の「塩の道御膳」

さて、時刻は午後1時近く。昼飯にしよう。

道の駅小谷に入る。

道の駅小谷のレストラン「鬼の厨」で、おすすめNo.1という「塩の道御膳」をいただく。

来ました。

小谷や信州産の食材がふんだんに使われた料理の数々。海なし県の長野県でも川魚でお造りはいけるんです。一品一品、噛みしめるようにいただく。

しかし何と言っても一番の食材は、地元小谷産のコシヒカリをかまどで炊き上げたご飯。

見よ、この粒立ち。

おかわり自由とのこと。こんなん、なんぼでもいけますからね。3杯いただきました。

深山の湯

道の駅小谷には、レストランのほか、温泉施設がある。

レストランで食事をすると料金が半額とのことで、ありがたく入らせてもらった。山々に囲まれながらゆっくりと温泉に浸かる。外の露天風呂でふーっと思い切り深呼吸をすると空気がうまい。あぁ、贅沢な時間。

湯上がりにはサイダーをいただきました。うまい!

増便バスで糸魚川へ

温泉に入ってさっぱりしたところで、糸魚川へ向かう増便バスの停留所へ向かう。

停留所の案内板。

自分を含めて4人程度がバスを待つ。

来ました。JR西日本のバスという訳ではないんだな。

糸魚川まで座席なかったらやばいな…と思ったけど、無事右側座席の確保に成功。かといってガラ空きというほどでもなく、まずまずの入りで出発。

姫川に沿って国道をひた走る。
途中、駅へ向かって寄り道。
平岩駅に到着。
そして国道に戻る。しかしこれ、すさまじく立派な岩塊だなぁ。

平岩駅を過ぎたところで、バスの運転手から「この先カーブが多い上に路面状況が良くないため、シートベルトをしっかりお締めください」との案内があった。その声が路面の凹凸で細かく震えており、謎の説得力を持たせる。

この辺りは国内屈指の豪雪地帯。スノーシェッドの中を走る。
時折、大糸線の線路や…
線路の上のスノーシェッドがチラッと見える。
小滝駅を通過。姫川にかかる長い橋梁が印象的。

ちなみにGoogleマップの過去の画像が、たまたまこの橋梁を渡るキハ120形の車両をとらえている。良すぎんかこれ…

再びスノーシェッドやトンネルを通り過ぎ、根知駅に到着。

何の変哲もない駅だが(失礼)、この近くで世に名高い「糸魚川-静岡構造線」、いわゆるフォッサマグナの境界線が見られるということで、数名が下車していった。

根知駅まで来ると、周辺も民家や田畑が見えるようになり、ふう、と一安心。目的地の糸魚川まではもう少し。

糸魚川駅に到着

道の駅小谷での乗車から45分ほどかけて、終点の糸魚川駅へ到着。

到着の記念撮影。
お疲れさまでした。

連絡通路を渡って駅の反対側へ向かう。

途中でBIGパネルもしっかり撮影。
駅前のメインストリート。突き当たりが最終目的地。

駅の北側に出て、突き当たりに向かって5分ほど歩く。

糸魚川はヒスイが有名。巨大な勾玉のオブジェ。
「ロック」だぜ…!

ちなみに音楽の「ロック」要素は特にないらしい。フェスなのに!?

そんなツッコミをしながら、駅前から伸びた道の突き当たりに到達した。

最終目的地、日本海展望台に到着!
最後のスポットチェックインで、ミッションコンプリート!

展望台に上ってみる。

今回のパノラマです。

目前180°いっぱいに広がる日本海。あいにく雲がかかっているので真っ青ではなかったのだが、ヒスイの翠色と考えれば、それはそれでこのイベントに相応しい海の色だったのかも。

さっそく獲得したラッピングで記念撮影。

報酬のお時間

ミッションコンプリートしたので、報酬を受け取りに糸魚川駅へ戻る。

糸魚川ジオステーション ジオパルにやってきました。

入るとまずキハ52の車両が迎えてくれた。

2010年まで大糸線で運用されていた。
国鉄一般色(クリーム色と朱色)に再塗装されている。
ちなみに外からは、レンガ車庫の中に保存されているように配置されているこだわりよう。

うっかり撮り忘れたが、隣にはトワイライトエクスプレスの食堂車が保存されている。

実際に使われていた調度品の展示も行われていた。

車両のドアを渡って奥へ進むと、巨大なジオラマの展示が。

糸魚川駅の再現ジオラマ。大糸線ホームにキハ52が停車中。
サボ(行先標)や駅名標の数々。
見ごたえ十分…!
売店。今回のイベントのコラボグッズがたくさん。

実は今回の訪問の数日前に「一部商品が品切れ」という情報があり、おたり名産館で買うかどうか悩みつつイベントに臨んだのだが、商品は無事補充されていた。安心して売店のおじさん(Nゲージ模型をいじってた)に声をかけ、今回のミッションクリア報酬を受領、コラボグッズを何点か購入した。

今回の戦利品の数々。

旅を振り返って

イベントのタイトル通り、大糸線沿線の山々の美しさ、そして姫川渓谷の美しさが印象に残った旅だった。緑の色濃い夏に旅をして、澄んだ空の青さとのコントラストは、この夏の忘れられない風景になったと思う。川遊び…したかったなぁw

ちょうどイベント攻略に向かったタイミングで、小谷村観光連盟のXアカウントが駅メモerに向けたポストを行っていた。

食べ歩きの旅も良いな。秋には紅葉もきっと美しいだろう。平岩駅周辺には姫川温泉、そしてバスで山を1時間ほど登ると、山の中腹に蓮華温泉という温泉地もあるらしい(南小谷れんげの名の由来?)。

一度だけでは体験しきれない魅力がたっぷりの大糸線。また機会があったら訪れてみたいと思う。


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