
プロトタイプ第2弾:Log Flower
こんにちは、GG(仮)です。
第1弾「Uh-huh⤴」から一年ちょっと、
ついにプロトタイプ第2弾が完成したのでご紹介します!
部屋の機嫌で育つ「観情植物」
第2弾プロトタイプの名前は「Log Flower(ログフラワー)」。
部屋の雰囲気(感情)を栄養にして育つ「観情植物」という
デジタル上の新しい植物です。
吸収する感情によって様々な変化・反応を見せながら
日々成長していく「空間の写し鏡」のような存在であり、
家族の「いま」のコミュニケーションのあり方に気づきをもたらし、
人々のふるまいを前向きに導いてくれる、世界にひとつだけの花。

コンセプトは「空気を前向きに」
プロダクトコンセプトは「部屋の空気の写し鏡」
感情の取得には、株式会社Empath様にご協力いただき音声感情解析AI「Empath」を使用、Konel社がデザイン・実装・具体の体験設計を、GG(仮)はアイデア、ネーミング、コンセプト、クリエイティブ関連のデザイン、ベースの体験設計等を設計・開発しました。
第2弾で何を作るか?の会議も第1弾同様に様々なアイデア(その数なんと約50案ほど!)が集まり、チームで和気あいあい かつ 喧々囂々に話し合い、この案に決定いたしました。
※制作経緯は後日アップしていく予定です。
Log Flowerのアイデアが生まれたきっかけは
メンバー同士の何気ない会話(休憩中の超雑談)でした。
ちょうどアイデアを考え始めるころ(2021年の7月ごろ)、
コロナの感染者数も増加の一途をたどっており、その中でのオリンピック開催の流れでリアルでもネットの中でも世間のネガティブオーラが凄まじく(他にも要素色々ありますが…)、この空気はいつか爆発するんでは…?とちょっと心配というか懸念がありました。
「なんだか最近世の中の空気すごく悪いというか、すこぶる重いよね?」という話になり、なんとかこの空気を前向きにすることできないかな…、がアイデア発想の入り口。
同時期にメンバーのお子様がストレスからか若干不登校気味になり、一緒にいる時間が増えたのにその様子に気づけなかった、子供が言い出せない空気を作ってしまっていた「ニューノーマルの落とし穴」もありました。
生活環境が変わり親子で一緒にいる時間が増えたけど、反面それが双方にとってもストレスになったり、特に大人は仕事があると子供が帰ってきて騒がしい(外へ好きに遊びに行けなかった時期だし、元気があることはステキなことのはずなのに)「うるさい!」とつい怒ってしまう。そしてコミュニケーションに歪みがうまれ、空気は悪くなっていく、という悪循環。
なんとかこの空気を少しでもいいから前向きにできないものか。
「空気」=「雰囲気」ですが、それはある日突然できるわけではなく、日々の積み重ねから生まれてくる、と考えています。例えば小さい頃に友達の家に遊びに行ってなんとなく感じたその家の雰囲気というか感覚がありましたよね?会社でも明るい雰囲気の会社もあれば、なんか空気が重い感じがする会社もあったり。それって「そこに生活している人達が出している空気が積み重なってできたもの」なのではないのかな、と思うのです。
そして「世間」という大きな括りの「空気」を形成しているのは
街にいる一人ひとりであり、そこに住んでいる家族であり、学校や会社といったコミュニティが積み重ねてきた空気の集合体なのではないか、と。

そこで着目したのが、「個人」「家族」という”ベース”の空気を変えることができたら、「学校」や「会社」といういろんな人間が集まる”外”の場所の空気もちょっと変わり、世間の空気を少しでも変えられるのではないか?というところです。ちょっとマザーテレサ理論っぽい。
そこから「いままで個々の感覚でしかつかめなかった空気を視覚化し、気づきを与える装置を作れないか」、とLog Flowerの原型のアイデアが生まれたのです。
発見した問題点
変化した生活環境の影響で家族内のコミュニケーションのズレが生まれ、
家の空気(雰囲気)までが悪くなっている。
GG(仮)のソリューション
部屋の雰囲気を可視化し気づきを与え、
人々のふるまいを前向きに導くもの。
▼
それが今回開発した 部屋の機嫌で育つ「観情植物」Log Flower です!

Log Flowerの概要
ここからLog Flowerの概要を説明していこうと思います。
①成長に関して
Log Flowerの成長周期は30日です。
最初は「種」の状態ですが、そこから30日間かけて「花」に成長していきます。






②感情取得に関して
先述の通り、Log Flowerは音声感情解析AI「Empath」を使って4つの感情を毎日リアルタイムに吸収し、日々成長していきます。
取得した感情によって、リアルタイムにインタラクションが発生。
「今」の感情を教えてくれます
平常:白 / 喜び:黄色 / 悲しみ:青 / 怒り:赤

そしてこの「取得した感情」は花の成長に大きな影響を与えていきます。
まず、取得した感情は発育形状ごとに色相になって反映されます。
名前の通りの「ログ」機能です。

種の状態のときは、4日めまでは1日ごとに外に向かって層ができていきます。つまり中心が最新の感情です。
上の画像で言えば
1日め(一番外側の層)は「怒り」が多かったので「赤」、
2日めは「喜び」が多かったので「黄」、
3日めはまた「怒り」が多かったので「赤」、
そして4日め(中心)は「悲しみ」が多いので「青」、になっています。
苗〜花になると「日ごとの層」ではなく「週ごとの一番多かった感情」で
反映されるようになります。

そして、取得した感情の総量の割合で、花の色づき、形状が異なってきます。例えば
・「喜び」が多く「悲しい」「怒り」が少ない家庭
・「怒り」が多く「悲しみ」「喜び」が少ない家庭
だとLog Flowerの見た目と色の付き方が異なるので、
家庭ごとに「オリジナルの花」になっていきます。

こちらはあくまで一例ですが、
ふたつと同じ花が存在しない、という
まさに「空間の写し鏡」といえる成長を遂げていきます。
③機能性とART性
Log Flowerには、大きく2つの機能があります。
1つめは先述しましたが、名前の通りの「ログ(記録)機能」
部屋の感情の計測器として、日々の感情を記録し、
取得した感情を元に「花」として成長していきます。
リアルタイムで感情を取得した瞬間にインタラクションが発生し、
「いまどの感情なのか」を教えてくれますが、それが「怒り」だった場合、鏡で自分を見ているようなもの(アンガーマネジメント要素)。
それにより自分の感情に、相手の感情に気づき、
会話や振る舞いを意識する「きっかけ」を作ります。

ついついアクティベーションまで、としてしまいがちですが、
「気づき」までをこのプロダクトのポジションに設定しています。
誰かの意思ではなくて、気づいたら、自分の意志で変えていってほしい。
そんな願いを込めて。人の心のあり方を信じたい。
2つ目はART性。見ていて気持ちいいもの、安らぐもの、楽しいもの。
家に置くものなので、これはめちゃくちゃ大事にした要素です。
ピカソのゲルニカ見て「戦争ってよくないんだな」と説教くさくなく、
文字なくわかるようなパッっと見た瞬間に理解できるわかりやすさ。
※クドクドこうですああですと言われるのは誰だってイヤですもんね。
そして「植物を育てる」という行為は人の心に豊かさを与えてくれます。
世話をしていた花が咲くととても嬉しい気持ちになり、癒やしを与えてくれますし、同じく室内の鑑賞物としても部屋を明るくしてくれます。
※余談ですが、「絵画のある生活」を一度でもするともうやめられないほどの中毒性があるそうです。
④気持ちを前向きにする意識変容サイクル
これはあくまで制作側の目線の話になってしまいますが、
想定している態度変容はこのようなものです。
気づく → 振り返る / 行動を見つめ直す → 行動が少し変わる(変える)
→ 空気が少し変わる → (空気の変化に)気づく → …

このような意識変容のサイクルを繰り返すことで
少しづつ行動 / 言動が変わっていって、気持ちが前向きになり、
部屋の機嫌がよくなっていく…という流れを想定しています。
※実際にメンバーの家庭でLog Flowerの実証実験を行ったところ、
上記のような意識変容 / 行動変容が垣間見れました!
⑤拡張性
Log Flowerは家庭だけでなく、
様々な場所・用途でも活用できる拡張性の高いプロダクトです。
例えば以下のような場所で活用することができます。
● 企業の打ち合わせルームやエントランス
● 学校の教室
● 街の広場、駅構内、レストラン
● モデルルームで来客者の感情で育てる(満足度指数)
● ジャーナリング的活用
…etc
他にLog Flowerの仕組みを利用して、
感情によって変化する演出(照明や映像)など
感情を使った様々な展開も可能です。
まとめ
以上がLog Flowerの概要です。
いかがでしたでしょうか?
プロトタイプなので完成版で想定している機能で
未実装な機能も多々ありますが、
GG(仮)の活動テーマである「明日の嬉しい」の種を
Uh-huhに引き続き作れたのではないかと思っています。
【プロトタイプ未実装機能】
● 日 / 月単位でアーカイブできる機能
● 育った花をNFTに売れる機能
● 他の人の花をコレクションできる機能
Log Flowerは今後も家庭や企業での実証実験を引き続き行い、
少しづつでも空気を変えるアクションを取っていければと思っています。
また、展示会などにも積極的に参加し、
直接触っていただける機会も作っていこうと画策しております!!
もしLog Flowerに少しでも興味を持たれたり、
こういう場所で使ってみたい、など思われた方がいらっしゃいましたら
ぜひこのnoteにコメントや、下記アドレスにご連絡いただければ幸いです!
ご連絡・お問い合わせはこちら▼
ml_tag_gg@tokyu-agc.co.jp
また、GG(仮)は、明日のβ版を一緒に開発する仲間を募集しています。
一緒になにかやってみたい!という方も、ぜひご連絡ください!!
Credit
【GG(仮)】
エグゼクティブ プランニング ディレクター 小池 康裕
コピーライター 矢谷 暁
コピーライター 三輪 和寛
アートディレクター 相賀翔太
プランナー 山田 潤
プランナー 佐々木 剛哉
プランナー 丸岡晃子
プランナー 井倉 大輔
【デザインテックパートナー】
ビジュアルデザイン / システム設計・開発
株式会社コネル(Konel Inc.)
【感情取得システム】
音声感情解析AI「Empath」
株式会社Empath