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私のやってること
明日、テクニカルディレクションアワードのイベントで登壇するので、なんかそれらしい記事を書いておこうと思う。
テクニカルディレクションとは
実は以前も書いたことがある。その時はできるだけニュートラルにテクニカルディレクションについて書いたつもりだが、今日は自分のやってる部分について特に書いてみる。
やってること
自分のここ最近の役割は、多分、プロデューサーとかディレクターとかの部分が多いと思う。すこしマネジメント的なこともやってるかもしれない。
その内訳について書いてみよう。
方向性を考えて決める
そもそもスタートはクライアントからの相談。
「松山さん、お願いしたいことがあるので、打ち合わせよろしくお願いします。」
といったことから始まる。まず、要件を聞くのだが、その要件を聞いてるうちに何を求めて相談してるかが見えてくる。最近はアイデアを提案することから始まるような相談が多いけど、たまに企画が決まってるものの実現を頼まれることもある。
いずれの場合もあることとしては、依頼の内容の目的が不明瞭なことがある。何を達成したくてやってるのかがぼんやりしてるという時だ。そんなとき、そのことを気がついてその先取り組むのと、気がつかないまま取り組むのとでは随分結果が違う。
なので、まずは自分たちが関わるのはどこなのかを、頼んでくれてる相手と決めていく。
そして、そんな話をしてる間にも自分の頭の中には「仲間たちの顔」が浮かんでくる。つまりそれは、チームを形作る作業。
チームを作る
仕事の要件がある程度見えてきたら、一緒に考えるチームを作る。企画から始まる場合はまずはアイデア出しのメンバーが必要になる。内容によっては思い浮かぶ人は違うわけだけど、何人か浮かんでくるので、すぐに連絡する。
実装のフェーズがすぐに必要なこともあるので、その場合はデザイナーやエンジニアを集める。そもそも進行をサポートしてくれる人も必要。
そんなこんなでチームができてくる。
インナー会議
まずは集めた人たちに要件を説明しないといけない。できるだけ「何にチャレンジする仕事なのか」を明確にすることを心がけている。
そもそものところで言うと、必ず何かにチャレンジするようにしてる。新しい技術を試すとかのエンジニアライクなチャレンジもあれば、新しい表現の模索もある。新しいチームメイトとやってみるとか、新しい座組とかそう言うチャレンジもある。とにかくチャレンジがないとつまらなくなるので、それが不可欠。
その上で、チャレンジの内容をチームに伝える。それは各担当をその気にさせるための情報なので、それぞれに対しての目的設計とも言える。
難しい仕事
自分がやる仕事は「今までやったことがないこと」にチャレンジするようなことも多い。そうすると、プロセスも明確には見えないことも多い。
まずはこれをやって、その次の工程を考えるみたいなプロセスしか描けない。
ただ、なんとなく想像はつくもので、多分そこでこうなってこうなって、なんらか見つかってこうする。プロセスが見えればペースを考えやすい。プロセスが見えない時は見えるところまで走るしかない。
と、いった感じで段取りが組みにくいながらも段取りができる。
いいものを作る時
自分の成功体験としては、いいものができる時っていうのは、作りながらどんどんいいアイデアが浮かんでどんどん想定を超えて良くなっていくという状態がある。つまり、プランがどんどん変わる。
これを許容する形にしておかないと、いいものが作れない。なので、予感がしてるときはあらかじめその余白を作る。クライアントにもあらかじめ説明しておかないとダメだ。
信頼
自分の場合は、過去の実績や態度や振る舞いで信頼を得て、任せてもらうということをお願いする。
必ずいい結果を出すので任せて欲しいと言ってみる。途中経過をみんな見たいし、口を出したい。でも正直、チャレンジに慣れてるのは自分の側であってクライアントではない。なので、この先の展開が見えるのはこちらなので、任せてもらうしかいいものを作る方法はない。
心配になって石橋を叩くというのは、多くの場合つまらなくする。そのことはみんな経験から知ってはいるので、そこを話すと一定の理解は得られる。
そんなこんなで、とにかくいいものを作り切るために最善の状況をつくり、チームにいい環境を用意する。
信頼のバリアみたいなもので余白を守り、自由に動けるようにすることで伸び代を稼ぐ感じ。
つまり
私がやってることは、もはやテクニカルディレクションではないかもしれない。でも、技術に詳しいというのはいまだに武器だし、そこは欠かせない。
もう少し正確にいうと、実現の細々にも精通してるので、企画などの上流工程もリアリティを持って細部の予想も同時にする。バランスが全てだと思ってる。
企画の秀逸さがあっても実現の野暮ったさで台無しになることもある。企画と実現が噛み合ってこそ、いいものができるのだ。
実は機嫌が影響する
実は、チームの機嫌みたいなものがアウトプットに影響すると思ってる。誰かが誰かに不審になると途端に空気が悪くなり、パフォーマンスが落ちる。
クライアントも横並びの会社も自分のチームも全て。みんなご機嫌に前向きにチャレンジしてればいい結果が期待できる。つまり、それは信頼とコミュニケーションだ。コミュニケーションによる信頼だったりもするし、信頼からくるコミュニケーションの円滑さだったりもする。
マネジメント
つまり、マネジメントが効く。プロジェクト全体の機嫌をマネジメントし、アイデアと実現のバランスをケアし、伝わる表現になるようにバランスする。
自分は塩梅という言葉をよく使う。全ては塩梅だ。
まとめ
この記事読んで喜ぶのは誰なんだ。共感できる人と次の仕事を共にしたいものだ。