不安な人へ
不安に押し潰されそうで眠れなかった夜があると思う。
不安、という気持ちは
その根源がいまこの瞬間において自らの手によって解決されることは確実にない。だから不安なんだよ。
考えてもしかたない、それは分かっている。
いま私が不安に思っていること、その行末に待つ悲観的な現実については嫌というほど容易にかつ鮮明に想像できてしまう。
考えてもしかたがないのに、考えてしまう。
漠然とした不安、というものもある。
だけど、結局のところ不安って想像力から引き出される感情だと思う。
いま直面している現実、事実。
それを噛み砕いた末に悲観的な将来が訪れる可能性を危惧してしまうのが不安という気持ちだ。
受けた試験の手応えが悪い。
獲得した点数が伸びず、合否や何かの要件を満たすかどうかに悪い影響があるかもしれない。
酒を飲み過ぎてしまった。
明日は二日酔いかもしれない。
浮気をしてしまった。
バレたらとんでもないことになる。
これらは単純な例だけど、人の数だけ人生があれば、それぞれで直面する不安はもっと複雑なものがあるはず。
似た事象同じ事象だったとしても、その人が感じる不安というものはその人だけのもの。
周りにどれだけ助けてくれる人がいても、“この不安を抱えている私”という意味では、この不安が根本から解決されない限り永遠に孤独なのだ。
でも裏を返せば、
“みんなが自分だけにしか分からない不安を抱えている”という意味では、誰も孤独ではないのかもしれない。
私にも不安に思うことがいくつかある。
でも、そう多くは無い。100個はないはず。
自分の生活では関わることの無い人に、自分の不安を話したい。し、逆に誰にも話せないような不安を持っている人がいたら話を聞いてあげたい。
意外と、人は人の不安を聞くと、自分の不安についてもすこし安心できたりするんじゃないかな。
おやすみ。