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いま始めなかったら、もうチャンスは来ないと思った

ブラジリアン柔術が楽しすぎる。

皆さんの周りにも、柔術をやっている人がいるでしょうか。有名人に愛好者がたくさんいて、話題になったりしています。

もともとは子どもの習い事でした。わたしは送り迎えの都合上、クラスを見学していました。でも、見ているうちに体の内側がうずいてくるのを感じました。

わたしは、子どもの頃に柔道をしていた時期があります。子どもの柔術教室を見ていたら、かつて柔道にのめり込んでいた頃の感覚が、じわじわと蘇ってきたのです。

でも、40代から柔術を始めるのは、ちょっと勇気がいりました。ほかにもっとやるべきことがあるような気がしていたし、なにより、柔術を始めるにはもう遅すぎると信じ込んでいました。

うだうだ考えて、いくつも理由をつけて、自分で自分の気持ちを堰き止めていました。でも、あるとき思ったのです。

いま始めなかったら、もう二度とチャンスはこない。

40代で始められなかったことを、50代になってチャレンジできるとは思えません。これからの人生で一番若いこの日に柔術を始めないなら、もう死ぬまで無理。

そう考えたら、やってみたくなったのです。人生は長いようで短い。終わりはいつくるかわからない。やってみたいなら、手が届くうちに手を伸ばそうぜ。

そうして柔術を始めて、もうすぐ一年になります。

最初の直観は正しくて、順調にハマりました。いまでも、時間が許す限り、週に5回トレーニングに通っています。

柔術の面白さは、複雑な技の組み合わせです。

相手の動きやポジションをよく見て、それに適した技を繰り出します。ここに、思った以上に頭を使います。そして攻撃の一手には、必ずカウンターの一手があります。攻撃と防御の応酬がバチバチと繰り広げられるのです。それゆえに、柔術は「体を使ったチェス」なんて言われたりしますが、本当にそのとおりです。

それから、体のサイズを技でカバーできることも魅力の一つです。

体の大きさと力の強さは武器になりますが、だからといって、大きくて力の強い人がいつも勝つとは限りません。技があれば、力を効果的に使って、相手の力を封じることができます。体の小さい人が、大きい人を抑え込む図ってかっこよくないですか。わたしは体が小さい部類なので、そこにクールさを感じます。

さすがに来る日も来る日も濃密なトレーニングを続けていると、体が変わってきました。上腕筋の盛り上がりが、「何かやってるな」と思わせる雰囲気になってきましたし、ふとお腹に力を入れたときの腹筋のカチカチぶりに、自分で「おっ」と思ったりします。

道場には、わたしのように足しげく通ってくる人が何人もいます。いまや道場は、わたしのサードプレイスです。柔術でつながる仲間ができました。関節技と締め技の習得に歓喜する、一味変わった友人たちです。

今日、白帯に巻く4本目のストライプをもらいました。あと数か月で、青帯を締める日がくるかもしれません。

あのとき、一歩を踏み出して良かった。

一点の曇りもなく、そう思います。


読んでくださってありがとうございます。

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