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アメリカのコストコで見つけたニッポン

わたしは、定期的にコストコへ行く。

毎回買うものはほぼ決まっている。基本的には、必要なものを機械的に買い足すだけ。だから、あまりおもしろい買い物ではない。トイレットペーパー、キッチンペーパー、オリーブオイル、パン。そういう類のものを巨大なカートにポンポンと放りこんでいく。

そのときに良さそうなものがあれば、果物やおやつのパックを買うこともある。でも、おやつの大量買いはできるだけ避けることにしている。

大量に買うと、どうしても食べ過ぎてしまうからだ。一時期、コストコのペイストリーにはまって、大振りのデニッシュが4個入ったパックを2つセットで買ったりしていた。ものすごい量である。もちろん一気に食べられる量ではないので、冷凍する。けれど、それでもやっぱり普段より頻度をあげて食べてしまう。

これって、値段は確かにお得だけど、不健康をわざわざお金を出して買っているようなものだ。あるときから心を入れ替えて、おかしの大量買いをやめた。

だから、ポテトチップなんかも、食べたくてつい手が出そうになるが、ぐっとこらえる。どうしても食べたければ、普通のスーパーで小さめの袋を買う。

こうして、コストコとの付き合い方も、毎回買うものも、一通りわたしの中で定まっている。どこになにがあるのかもう頭に入っているので、店内を巡るコースもしっかり定まっている。

とはいっても、新しい商品や季節ものも気になるので、見逃さないようにチェックしながら歩く。たまに、おもしろいものに出会うから。

先日、そうやって歩いていとたきに、いくつかの日本製品、あるいは日本と関係ある商品に出くわした。

カルビーのポテトチップ

視界に入ったときに、うわっとなった。日本語だったから。

いろいろある味の中から、のりしおをチョイスしたのは悪くないと思う。普通の塩味だとアメリカ製品との差別化ができない。ポテトチップ×のりは、アメリカ製の数あるフレイバーの中でも見たことがないので、多くのアメリカ人にとって、これは新しい体験になるはずだ。わたしは買わないけれど、カルビーには頑張ってほしい。

盆栽

アメリカでもBonsaiとして市民権を得ている盆栽。それが、コストコで大量に売りさばかれるほどに普及していたとは。ちょっとした感動を覚えた。

でも、この盆栽。よく見ると、土に突き刺された赤い札には、「新年快楽」の文字が。中国語だ。

盆栽のルーツは中国にある。日本に伝わり、日本で発展したものがBonsaiとして世界に伝わった。でもまあ、アメリカから見れば、そんな経緯はともかく、日本も中国もとにかく「あのあたり」なのだろう。こういうことは、アメリカにいるとよくある。

ピカチュウ巨大人形

日本が世界に誇る人気アニメ、ポケモン。アメリカでも大人気で、特に子どもがいる世代なら、知らない人はほぼいないんじゃないかというくらいの知名度だ。

しかし、このピカチュウ人形、サイズがでかい。でか過ぎだろう。いくらアメリカの家が大きめとはいえ、さすがに邪魔になりそうだ。そんなことを思いながら写真を撮っていると、すぐ横に、買おうか真剣に迷っているお父さんがいた。わたしは買わないけど、買っちゃいなよ!心の中で、無責任にエールを送った。

祖国から遠く離れて暮らしていると、こうしてニッポンのかけらを見つけるだけで、心躍るものである。

(おしまい)


読んでくださってありがとうございます。

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