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インポスター症候群と戦うEMの心構え
こんにちは。げっしーです。本記事はEngineering Manager Advent Calendar 2024 の第13日目の記事となります!昨日の記事も面白かったですね!
さて、今日は13日の金曜日です。不吉な日とされるこの日に、「自分にEMが務まるのだろうか」という不安に押しつぶされそうになっていませんか?僕はなっています。実は、これはジェイソンやフレディのようなホラー映画の恐怖よりもずっとリアルな、多くのEMが日々直面している「インポスター症候群」かもしれません。
しかし、吉報があります。13日の金曜日が実はラッキーな日とされる文化もあったりします。一見ネガティブに思えるインポスター症候群との向き合い方次第で、むしろ成長の機会に変えることができるのです。
インポスター症候群とは
詳細は信頼できるソースをあたって頂けると助かりますが、インポスター症候群とは、自身の成功や実績が運や偶然によるものだと考え、自分は「詐欺師(インポスター)」のような存在だと感じてしまう心理状態を指します。実際の能力や実績に関係なく、「自分は周囲から過大評価されている」「いつか正体がばれてしまうのではないか」という不安を抱え続ける状態です。
特徴的な思考パターンとして以下のようなものがあります。
「自分の成功は運が良かっただけだ」
「周りの期待に応えられていない」
「他の人なら、もっとうまくできるはず」
「自分の能力不足がいつかバレてしまう」
なぜEMはインポスター症候群になりやすいのか
EMの役割には、以下のような特徴があり、これらがインポスター症候群を引き起こしやすい要因となっています
1. 役割の曖昧さ
EMの成功は数値化しにくく、その影響が長期的に現れることが多いため、自身の貢献を実感しにくい状況があります。チームの生産性向上や組織文化の醸成など、定量的な評価が難しい領域を担当することが多いです。
2. 急激な役割の変化
優秀なエンジニアとして歩んでいた日々からEMへの転換が唐突に訪れることがあります。技術的な専門性から、人材育成やマネジメントスキルへと求められる能力が大きく変化することで、不安を感じやすくなります。
3. 高い期待と責任
チームの成果に対する責任、メンバーのキャリア開発、組織の方向性の決定など、重要な責任を担うことで、プレッシャーが大きくなります。メンバーからもあの優秀なエンジニアがマネージャーになったらどう変化が起きるのだろう?という期待値がありますし、CTOやVPoEからもチームを変えてくれるという期待を背負うことになります。
インポスター症候群に対処するための具体的なアプローチ
では、こういったインポスター症候群になる前にEMとして出来ることはなんでしょうか?いくつかの具体的なアプローチを考えてみようかと思います。
1. 自己認識の強化
定期的な振り返りの実施。過去の成功体験や克服した課題を文書化し、自身の成長を可視化します。端的に言うと、日報&週報を書きましょう。日報や週報は自身の復習としても役立ちますし、過去との考え方の差分を見る上で非常に重要な記録になります。どんなに短くてもいいから書いていきましょう。NOTEなどに記事を投稿するのもおすすめです。
フィードバックの収集と保存。チームメンバーや上司からの具体的なフィードバックを記録し、自己評価の客観性を高めていきましょう。良かった点や悪かった点を集めていくことで自分自身では気づかなかった課題に気づき、自身の成長に繋がっていきます。
2. 学習とネットワーキング
EMコミュニティへの参加。同じ立場の人々と経験や課題を共有することで、自身の状況を相対化できます。僕はEMゆるミートアップに運営として参加していて、2025年2月にはEMConfにも参加する予定です。同じ立場の人と課題を共有するというのは非常に有効なので皆様もぜひEMゆるミートアップに参加してください。
メンターの確保。経験豊富なEMからアドバイスを得ることで、成長の道筋を明確にできます。というわけで、僕はメンターもやっていますので、Xなどでぜひご連絡ください!まだ若干ですが空いてます!
3. 実践的なアプローチ
小さな成功の積み重ね。大きな目標を小さなステップに分解し、着実に進捗を実感できるようにします。メンバーに対してはよくやることだと思いますが、僕が認識してる限り何故かEM自身は大きな目標をおきがちだなと思います。小さなステップに分割していきましょう!
失敗を学びの機会として捉える。完璧を求めすぎず、失敗を成長の機会として前向きに捉える姿勢を持ちます。
おわりに
インポスター症候群は、多くのEMが経験する普遍的な課題です。しかし、それは必ずしもネガティブなものではありません。むしろ、自己の成長を促す機会として捉えることができます。
重要なのは、この感情と上手く付き合いながら、自身の成長とチームの成功にフォーカスを当て続けることです。完璧なEMである必要はなく、学び続ける姿勢を持ち、チームと共に成長していく覚悟を持つことが、結果として最も価値のある貢献につながるでしょう。
次の13日の金曜日が来たときには、きっと今日より少し強くなっているはずです。次の13日の金曜日は2025年6月です。皆様にとってラッキーな日になりますように!