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【読書】『奇面館の殺人』綾辻行人【「吹雪の山荘」ミステリーもまとめて紹介】


1月6日、東京では久しぶりに雪が積もりました。そんな日には、「吹雪の山荘」ミステリーを読みたいと、『奇面館の殺人』(綾辻行人 著)を手に取りました。


『奇面館の殺人』についてお話しする前に、これまで私が読んだ「吹雪の山荘」ミステリーをまとめて紹介します。


冬の読書のご参考にしていただけたら嬉しいです。


「吹雪の山荘」ミステリーまとめ


「吹雪の山荘」ミステリー、雪によって連絡手段や移動手段が断たれるクローズドサークルものを中心に、ご紹介します。


◯『霧越邸殺人事件』綾辻行人


◯『アルファベット荘事件』北山猛邦


◯『白馬山荘殺人事件』東野圭吾


◯『46番目の密室』有栖川有栖


◯『殺しの双曲線』西村京太郎


◯『ある閉ざされた雪の山荘で』東野圭吾


◯『オリエント急行の殺人』アガサ・クリスティー


◯『スウェーデン館の謎』有栖川有栖


◯『斜め屋敷の犯罪』島田荘司


奇面館の殺人


さて、今回読んだ『奇面館の殺人』(綾辻行人 著)についてお話ししていきましょう。


館シリーズの9作目、舞台は様々な仮面がある「奇面館」です。中村青司により設計されています。


この「奇面館」において、館の主人は、「もう一人の自分」を探すため、候補である人物を招待し、会合を開きます。参加者には、一人200万円の謝礼が出るというのです。


鹿谷門実は、招待されていた作家の日向京介が体調を崩してしまったことから、彼になりすまして参加することとなります。日向と鹿谷は、同い年である上、背格好も似ていました。


会合においては、主人の前では素顔を見せてはならず、仮面を被らなくてはならないというルールがあります。主人自身も、常に仮面を付けていました。


主人のほか、鹿谷を含めて6人の招待客、主人の秘書である鬼丸、アルバイトの瞳子、料理を担当する長宗我部がいる館において、季節外れの大雪の中、何者かによって主人が殺害されます


主人の遺体からは、頭部と指が切り離されていました。さらに、6人の招待客は、寝ている間に皆仮面を付けられ、鍵もかけられていたため、仮面が取り外せない状態だったのです。


特殊な設定ならではの面白さ


招待客は皆仮面を被っており、しかも6人の背格好はよく似ていたため、誰が誰なのか、外見から確実に判断することはできません。


この特殊な設定のため、入れ替わりが発生しているのではないかといった仮説が生じてきます。殺害されたのは本当に主人なのか。そもそも、招待された客本人が来ているのか。


また、中村青司が設計した館ということで、館自体にも仕掛けがあるのではないかと考えながら読み進めていくことになります。


「もう一人の自分」や仮面の意味するものは何なのか。誰が誰なのか。特殊な設定ならではの面白さがあり、最後まで夢中で読みました。



今回は、寒い冬に読みたい、「雪の山荘」ミステリーについて書いてきました。『奇面館の殺人』もそれ以外の作品も、ぜひ手に取っていただけたらと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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「館シリーズ」の他の作品の感想はこちら↓


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