ダリア
花屋で見つけた大きくて美しい花。
その花の名前はダリアだった。
私は大好きな漫画を思い出していた。
タイトルは『バッファロー5人娘』
主人公は砂漠の街に住む娼婦の女達で、不思議な力を持つキャンディを筆頭に自由を求めて旅をするストーリーだ。
作中にダリアという女性のキャラクターが登場する。
美しく、過酷な状況下でも手負いの者への配慮を忘れない。
自分の美しさを武器に仲間を救っていく強さもある。
私はこのキャラクターの美しさと強さが好きだ。
作中のダリアのことを思いながら、花を購入した。
ダリアの花は、私の部屋を、心を明るくしてくれた。
小さな太陽みたいだった。
日が経つにつれ、ダリアは花弁を一つも落とさず大きな花のまま枯れていった。
最後まで力強い花。
安野モヨコ先生はこの花と出会ってキャラクターを生み出したのか、その逆か。
砂漠にも花は咲くのだろうか。