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20年前、悩みながらサラリーマンをしていた君へ。勇気を出してその一歩を踏み出せば、ピアニストとして生きていけるよ。

47歳に、なってました。
旅するピアニスト、永田ジョージです。

誕生日当日は、映画「君の名前で僕を呼んで」5周年記念スペシャルの音楽&朗読劇の最終稽古が朝から晩まであり、日付変わって次の夜は、渋谷JZ Bratでバースデーライブでした。

Mariana from Brasil

いつもスペシャルなメンバーに共演をお願いしているライブ。今年は、野尻湖の宇迦神社で行われた奉納祭で初めて夏にご一緒し、歌声に衝撃を受けてその後もなんどかステージを共にしたMarianaさん。

そして、玉置浩二さん・小野リサさん・渡辺貞夫さん等偉大なミュージシャンをサポートしてきて、一昨年ともにDuoアルバムを出したハッピーなベーシストのコモブチキイチロウさんにお願いしました。


テーマはTravelogue〜旅の記録〜として、世界の名曲を僕らのフィルターを通してお届けしたのですが、1stステージの後半でAgua de BeberからメドレーでTom MitschのIt Runs Through Meに行くタイミングでシークレットゲストを呼び込みました。

懐の隠し刀は、弱冠16歳のドラマーのYuhki君。彼は2歳のときに両親に連れられて、僕のジャズ&ボサノバライブをめっちゃニコニコしながら聴いていたのでした。

そこから8年後、彼が10歳のときにニューヨークの学校でジャズドラムのオーディションを受けることになり、たまたま近くにいた僕がちょこっとジャズドラムの基本リズムの感じ方をアドバイスしつつ初セッションをしたり。

そして昨年、渋谷Body&SoulでMarianaとの初ライブを彼が見てくれて、「いつか同じステージでドラム叩いてね」「オッケー」なんてやり取りをしたのがほんの3ヶ月前。

緊張しながらも堂々と叩いてくれて、2nd StageのOverjoyedでも大いに発揮していました。今後の成長が楽しみだなあ。

そしてもう一つの主役は、気鋭の出版社・ひろのぶと株式会社から昨年出た2冊の小説、「全部を賭けない恋が始まれば」と「スローシャッター」。

https://twitter.com/wingYORK930/status/1588813509554757633


色々なご縁が繋がり、それぞれの本のPVに僕がオリジナル楽曲やジングルを提供したのをきっかけに、ひろのぶとチームの精鋭3名が聴きにきてくれて、ライブ後に書籍をお客様に売ってくれました。

今回のライブタイトル"Travelogue"は、紀行本「スローシャッター」の文章にインスパイアされて1分で書けたオリジナル曲の名前でもあったので、1stの最後にコモブチさんとのDuoで初めて演奏しました。

なんていうか、完全に手前味噌でしかないのですが、弾いていたらアジアやヨーロッパ、そして南米北米を旅してきて感じた高揚感と切なさを思い出し、まるでその瞬間に心が飛んでいったかのように感じられました。

たまたま、ライブに来てくださった糸井重里さんが、ライブの感想がてら彼の「ほぼ日刊イトイ新聞」に書いてくれていたこと、心に響きました。

糸井重里さん・私・高井宏章さん

ライブで弾いていたスタンダードと呼ばれる名曲の数々も、最初は誰かが作って演奏し、演奏が重なりスタンダードになったのだということ。気軽に発表できるSNS時代なので、世の音楽家は臆せずに「今月の歌」を作り続けたらいいんじゃない?ということ。

イトイさん、ありがとうございます。僕の中で永久保存します。

長年に渡って、駄作なオリジナル曲よりは、世界に星の数ほどある名曲を自分の解釈で弾くほうがいいんじゃないかと思ってきたんですが、昨年から少しずつオリジナル曲を公開し演奏する勇気が出てきました。

演奏するぞ、っていう気になると、演奏するほどの意義のあるオリジナル曲を作ろうって気になるんですよね、不思議と。鶏が先か卵が先か、それは永遠のループ。

とにもかくにも、1週間前まではお客様来てくれるのかなあってちょっと不安に思っていましたが、10年に一度の極寒デイにも関わらず蓋を開けたら満席のJZ Brat。

IBM時代の友人も何人か応援にきてくれのですが、その一人はベンチャーキャピタリスト&億万長者というステータスをぽいっと捨てて(喜捨って言うんですね)昨年末に見習い僧侶になってたり、ドラクエ3もびっくりのジョブチェンジですわ。おしゃれなライブハウスであの格好、目立ちまくってたなあ。

おおよそライブハウスにいる人の格好ではない

80人近くの方が出口で口々に嬉しい感想を述べてくれたり、たくさんのお花やバルーンや差し入れを届けてくれたり、写真を一緒に撮ってくれたり、記憶に残る夜でした。

本当に、ありがとうございました。今年もさまざまな音楽のあるところで、皆さまに聴いていただけるのを楽しみにしています。

追伸 専業のピアニストになる勇気がなかった、20年前のサラリーマン永田君に伝えたい。骨董通りのスタバで糸井さんに遭遇しても「ほぼ日…いつも楽しみにしてます。」「ああ、ありがとね」くらいしか会話ができなかったけど。先日は糸井さんが君のライブを見に来てくれたよ。

だから、その時がきたら安心して勇気出して、ピアニストへの一歩を進みなよって。

ちなみにマザー2もめっちゃやり込みました。最後のボスのあれは全然気づかなくって20回ぐらい全滅しました・・・!

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