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根暗課長(逆ハラに沈む)

IT業界25年、数々の修羅場とデスマーチを乗り越え、神の領域とも言われる400時間労働(月)=「残業代が基本給を超える」経験を持った私でも逆ハラスメントには勝てませんでした。

倒れてしまいました。

まぁ、いわゆる気疲れってやつですね。
会社全体で若手の退職が増えており、若手への接し方に気をつけろみたいな雰囲気が強くなって、新人が1年目で辞めようものなら、そりゃもう直属の上司への当たりは強くなりました。


上司が先にメンタルやられる

巷ではXXXハラスメントなんて言葉が溢れており、ニュースではしょっちゅう若者がパワハラ受けて辞めたなんて出ていますが、逆です。
上司が若手からパワハラを受けているんです。

今の時代、若手を叱るときは相当気をつけないと一発でパワハラになります。灰皿投げるなんてのは大昔の話で、今は語尾をちょっと強く言っただけでも若手は萎縮してしまい、沈黙し、思考停止となります。

部下から人事部に「上司が怖いです」と連絡がいけば、事情聴取となり部下との関係がギクシャクし、部下にどのように接して良いか分からなくなり、上司が心の病気にかかってしまうわけです。

部下が嫌だと思ったときがハラスメントだということであれば、はっきり言って上司は何もできなくなってしまいます。どんなときが嫌だと思うのか分かろうにも部下を知ることが必要で、部下との距離を縮める手段が分からないのです。

部下をどう叱ったら良いか分からなくなってしまった私は散々悩み、本を読み漁って、ひとつの手段にたどり着きます。

3褒めて1叱る

なんて面倒くさいんだと最初は思いましたが、ここまでしなければならないほど若手は打たれ弱いということをここ数年で強く感じています。
失敗がとにかく怖いようで、指摘されることに慣れていないガラスのハートを持った若手に強い指摘を行えば、そのハートは簡単に砕け散ります。
そのために褒めてから叱るわけです。

熱血NG

パワハラになる分かりやすいヤバいパターンです。良い上司であればあるほど部下のことを思い、時には当たりがきつくなります。純粋に部下に成長してほしいわけです。
これがある程度信頼関係ができているケースでは問題ないのですが、入社・転職したばかりのルーキーにやってしまうと一発退場となるわけです。

残念ながらもう熱血はダメです。時代に合わないのです。
私は好きなんですけどね。上司のアツい思いに引っ張られて仕事を成功させたことが何度もあったので。
でもねぇ、今の時代はダメなんですよ。なんかねぇ、仕事に冷めているんですよ。。。

飲みニケーションの崩壊

部下との距離を縮めるための最強の手段「飲み会」これも使えなくなってしまいました。そもそも若手は飲み会に来ません。だからといって強制参加はもちろんダメです。

おじさんの自慢話はハラスメントであり、時間の無駄だそうです。

いやねぇ、自慢なんてしてないんですけどね。むしろ聞き役に徹しており、最近の若者たちの流行りを傾聴しています。たぶん一部のおじさん管理職がやらかしているだけで、全部が全部じゃないと思うんですよね。
私はもともと根暗でしたので(詳しくは↓で)

飲み会嫌いな若手の気持ちが凄く分かります。なので部下を飲みに誘うことは殆どありません。
ただ、節目の飲み会だけ任意参加で行うようにしており、幹事は私がやっています。会費は割り勘ではなく年齢順に差をつけており、私が一番多く払うようにしています。
そのスタイルでずっとやってきており特に不満の声が上がっていないのでこれからもそうするつもりです。

私自身は飲み会が好きなので別の部署の同年代の人たちとよく行きます。割り勘だし、話も合うし、最高のストレス発散の時間です。
若手は飲み会を嫌いなわけではなく一緒に飲むメンバーがすべてなんだと思います。その気持ちは十分理解できます。ただ、仕事をする上では様々な飲み会があり、楽しい飲み会がすべてではないということを分かってほしくて、そういった話を飲みながらしたいのですが、まぁ、ハラスメントになってしまうんでしょうね。。。

静かな退職

最近やたら聞きます。最低限のことしかやらないということですよね。
うちにもいますよ。周りがどんなに忙しくても毎日定時退社。本人に何か言おうものなら即パワハラでこっちがやられます。結局、放置となります。

静かな退職になる理由はライフワークバランス、副業、管理職は罰ゲームと様々らしいですが、日本は海外と違って年齢と立ち位置で見られますからね。毎日定時で副業やって稼ぐのは良いかもしれませんけど、本業の方は下が入ってくるし、やる奴はガンガン仕事するので簡単に追い抜かれます。
それでメンタル保てるなら良いですけど。。。下からバカにされるのはけっこうきついですよ。
そういうことを若手に話したいんですけど、今はハラスメントが怖いので控えています。

それでも例外はあって、あえてアドバイスを求めてくる、厳しくしてくれと言ってくる若手がいます。
理由を聞くと20代で厳しさを経験しておきたい、人生甘くないと考えているようで、こういう子が上に登っていくんだろうなと常々思います。

そんな若手たちと話していると、自分はなぜこの業界で今までやってこられたのか、ふと思うことがあります。単純にこの仕事でしか食っていけなかった、何も考えていなかった、選択肢は1つだけだったなと。

時代は変わり、価値観が変わり、無理に合わせようとした私はダウンしました。デスマーチには絶えられても、新時代の波には乗れず今にも溺れそうです。

そんなわけで仕事のことは何もかも忘れてソロキャンプに行こうと思います。

ではまた。



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