グループ化と壁〜人との距離感の話〜
「自分が大丈夫なところまで離れれば、それでいいんでしょうか?」
心の探索。
昨日の皺寄せ話の続きみたいなものです。ロングトークになってます。
人間関係での皺寄せは、他の人に受け入れられづらい状態の人が、自分と繋がりを持ってくれた人に対してぶちまけてしまう行為です。
最初は嫌われないようにより親切に→この人なら受け入れてくれそう→全てを受け入れて欲しい→受け入れるべきだ、と、いつもこの心の経過を辿ります。
一方相手は「この人は親切な人なんだな」と最初思っていますので、そのような”異変”に気づくにつれてあまりの要求の多さ(過去や今得られなかった何人分もの愛情を1人から一気に得ようとする、見捨てられ不安が強化されてきた)のことで手に負えなくなり、やがて距離をとり始めたりします。
距離を取られた方は、信頼したから打ち明けたのに、愛を示してくれない相手は酷い奴だ、といった悲しむ感情ー寂しさ、孤独感、見捨てられたー嫉み、恨み、怒りー自尊心の欠如(誰の益にもなれない、誰からも愛されていない、誰にも見守ってもらえない、繋がりや絆を感じない、消えたい)、失敗体験、人間不信となるでしょう。
それを距離を取った相手や全く関わりのない別の人に、あらゆる人間関係の破壊という形をもたらして、関心をより払ってもらえなくなるような方法で関心を要求し、闇がブースト、駆け抜けて誰も追いつけなくなっていきます。
離れたあと、どんな将来を思い描きますか。
さて。
距離を置いた方はその後どうしていけるでしょうか。
それを考えるために、元々この人はどのような立場の人だったかを考える必要がありそうです。
・この人は他にも友人がいたり、集団でもある程度安定した関係を築けるタイプで、みんなと気軽に仲良くなれたらと思っていたかもしれません。
・または、責任感が強くて、あの人があまり上手くいってないのを目撃したのもあって、当初近づいた優しい人なのかもしれません。
・共通の趣味の話で盛り上がって、それだけで楽しくできていた時は、何でもなかったのかもしれません。良い時間も2人で過ごしてきました。
自分のグループという安心空間に戻って、リスクから守ってもらえるように脇を固め、複数人でバリアし続けますか。
自分が大丈夫と思える一定の距離以上には近づかせないという危機感や被害者として接しますか。
あの人とはうまくやれないから、もう関わらないと高い壁を作ることを努力しますか。
どの表現も似た対処方法です。
排除するという方法です。
かわし方が穏やかな物言い、接し方だとしてもです。
あまりに近くなって傷つけあったことに気づき、一旦離れることが必要という時期はあると思います。
そして、全ての人と親友みたいにならなきゃいけないわけではない、ということも前提です。
一方、努力は要りますが、一緒に喜んで生きる道はないのか諦めずに探し続け、ついにやっと見い出している人たちも居ます。
そのような人たちは、心から爽やかな状態が継続しやすくなり、今まで重く感じてたこともかなり楽になって、自分だけでなく周りの人も一緒に幸せになります。
あなたにとって、どちらが魅力的ですか。どんな人になりたいですか。
できることリストの例
・なぜこうなったのか分析する
例えば3つの視点で(自分、相手、もっと広い範囲の関係性など)
紙やタブレットなどに書いてまとめるとさらにいい感じです。
・自分は何を克服する必要があるか掘り下げる
例えば依存や支配を感じる相手との間で、無理なのにはっきり断れないし、断っても押し通されるとか、相手が理不尽に怒ってきた時に怖くなって要求を飲まされるという状況を書き出すとします。それに向き合って掘り下げていくと、自分の自尊心や威厳や自信が足りないという深い部分の"大穴"に気づけるでしょう。
そしてどうして足りなくなったのか人生を振り返るのです。
ここは本当に時間をかけて考えるようにすると、
効果性や結果にガツンと直結してくると思います。
・掘り下げて分かった点を繰り返し強化する
例えば生活のあらゆる場面で意識して取り組むようにできます。そして自信を取り戻してきたな〜と感じたら、強化したことの効果性を、少しずつ相手に近づくことで自分を試してみる。これを繰り返すことで今自分がどこまできてるか測り、成長を実感していきます。
他にもできること、扱うべき別の面はいくつもあると思います。
例えばの話でしたがこうしたことに取り組むなら、かえって良い訓練を受ける機会みたいになって、以前より相手をそもそも重たく感じなくなったり、問題ととらえること自体が減ってくるのを実感できるかもしれません。
あの人が近くに居ようが振り回されることはテキメン少なくなり、距離が近くても自然体で堂々と接せられるのです。人は自分の色々な人格特性を伸ばす能力が付与され、それを鍛えることが可能にされているのでカバーできるまでになれるからです。
そして自分の人生も失うことはなく、かえって思いもしなかった可能性の扉が開き、自分がどんどん新しくなっていく喜びに満たされるでしょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?