1-4グループリーダーとグループワーカーの違い~グループワーカー感覚
「街の中のどこかにぼんやりしている子どもがいたらそっと笑顔を届けたい・・・」活動協会を表す詩としてずっとボクの心の中にある一節である。
グループ活動の振興をもって、人と人のつながりを作っていこうというのが活動協会の設立趣意書の中にある文章である。さて、グループにはリーダーがいるものであるが、グループリーダーと私たちが仕事としているグループワーカーにはどんな違いがあるのだろうか。かつて、大先輩のIさんは、職業は何ですかと聞かれ、
「グループワーカーです」
と答えたという。しかし、グループワーカーって何ですかと逆に聞き返されることが多かったという。
グループが円滑に機能するように自分がどう動くか、それがグループワーカーに求められることであるが、それはグループをまとめるリーダーにも求められることである。しかし、グループワーカーにもうひとつ求められるのは、グループリーダーを育て、グループワーカーがいなくてもグループが成立するように働きかけることにある。つまり、グループを作り、そこにリーダーとして君臨するのではなく、グループが自立した活動をできるように働きかけるのがグループワーカーなのだ。だから、
グループワーカー≧グループリーダー
という図式が成り立つ。そして、このことが市内にいろいろなつながりを作る専門家としてグループワーカーが必要な絶対条件である。自分が関わったグループには愛着がある。しかし、それを自分のものにするのではなく、彼らが「主役」になるように関わるのだ。だからこそ、目標を彼らが決め、役割分担を決め、スケジュール管理を彼らができるようにする必要がある。しかし、優秀なグループワーカーは、メンバーが自分たちで知らないうちにそのことを体得している。グループワーカーの動きを見ていたからである。
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