1-7義務的利用者協議会からミーティングへ ・・・楽しくしていくためにどうするか?~グループワーカー感覚
ボクがレッツ中央に勤務したときに、利用者協議会というものがあった。
これはサークルの代表者が月に一回集まって、レッツのことについて話し合う会である。しかし、これほど人気のなかった会はない。誰もが無料で使わせてもらっている施設の義理で、義務的に出席する会。できれば出ないで、遊びに、恋人探しに使いたい時間である。
施設職員としては、利用者協議会を実施して利用者の声を会館運営に反映させています、とPRしたい手前、「そこをなんとか・・・」といって各サークルのリーダーにお願いして出席してもらう。
しかし、会議になると今までその会議を仕切っていた役員が、はじめての人に冷たい質問や、そんなことも知らないのか・・・的な発言をするため、半ば喧嘩腰、もしくは大人の沈黙といった会議になる。
そして、決まってそのフォローをするのがボクら職員の仕事である。
ボクは、人に気を遣うのが苦手なので、
「そもそもこの仕組み自体がおかしい!」
と考えた。
利用者協議会という名のもとに、話し合いもすれば、事業企画もする、交流もするというように、この利用者協議会にはいくつもの網が張られていた。それを理解し、そのとおりに実行できる人は数少ないと思われた。
だから、「会議の場所」、「交流をする場」、「企画の場」を明確に分けた。このとき名称を考えたのが当時同じ主任仲間でやっていたHさんである。
構想を話しながら、彼女の中にひらめいたのがドーナツ、すなわちドーナツのように人の輪をつくる会にしたい!
そこで、利用者協議会は、DONUTS MEETINGとなった。
名は体を示すというように、DONUTS(輪、すなわち人と人のつながり)を作るというのがそのまま活動のテーマになった。
当時、オープンしたちえりあ(札幌市生涯学習総合センター)のお祭りでは、実際にドーナツの販売にもチャレンジした。
思いのほか、油をいっぱい使うのに参ったというのが後日談であるが、当時この名称でのスタートがとても新鮮だった。青年が活き活きするために仕組みを変えたというのは、大きな改革であった。