1-9計画(何をどうするかと、どんな段取りですすめるか)~グループワーカー感覚
事業企画で大切なことは、目的である。
この目的を作ることが、結果として内容を選定するときの判断の基準になる。目的なしで、活動だけが出てきたときは、用心すべきである。
そして、今私たちの会社の中で最も欠けていることは、評価である。
この評価の際にも、目的にそって評価されるべきであり、目的作りが事業のスタートラインである。
事業を計画することを、ひとつのトンネルで例えると、トンネルの入り口に立ったときが「現状」。
トンネルを通って、外に出てきたときが「ゴール」である。
トンネルに入るときは、一人でぽつんといた男の子が、トンネルを出るときには、仲間と活き活きとしている。
ボクたちは、そういうことを目指したい。
そして、事業とはこのトンネルの中身、すなわちカラクリを考え実行することである。
事業の目的のことを、未来をみつめる望遠鏡のように例えることができる。望遠鏡を覗き、こうなっていてほしいという姿を見ることができれば、それに到達する手立てを考え実行するのみ。
ここまでは、何かをしようという個人が実際に計画を立てる際に大切なこと。
そして次が、グループ活動で計画を立てる際に大切なことである。
それは、「現在から事業当日までどのような手順で作業を進めるか」という計画(ロードマップ)である。
複数の人が関わるような大きな事業の場合、わからないことがたくさんあるので、事業のミーティングがいつも不安だらけである。
不安は不信を呼び、こんなことに何故関わるのか・・・という疑問も生まれ、そもそもこんな不安なことに関わっている自分も情けないという自己嫌悪に陥る。
ボクが最初にするのは、今の時点から、当日までの大まかなスケジュールを立てて、それをメンバーに渡す。
そして、今集中して話し合うべきことが何かを明確にして、一つ一つの課題をクリアしていくのだ。
心配することがあっても、それにとらわれて悩まない。そのことは、今考えることでなければ、後で考える。
そして、考えてもどうにもならないことは考えない。
最後に、これさえあれば何とかなるものとは、次の五個である。
「組織図」「タイムテーブル」「会場図」「物品表」「収支計算書」。
組織図は、関わるスタッフが自分のポジションが全体の中でどこであるかを知り、相談する人が誰かを確認できる。
タイムテーブルは、今の時間が何の時間か、裏番組での準備作業が何かを知る。
会場図は、全体の状況把握、もしもの悪天候で会場を変える場合の想定に使う。
物品表は、必要なものが借りてあるのか、それとも借りるのを忘れたのかを明確にする。
そして、収支計算書は、全体の予算と予算配分を明確にし、突発的な出費がいくらまで可能なのか、それとも難しいのかの判断に使う。
これらが、当日の朝、用意されていれば誰が事業に関わっても、運営できる、そう思っている。