素人短編小説を書いてみて
noteを始めて、皆さんに影響されて、短編を(まあつまらない内容ながらも)いくつか書いてみたけど、しかしまあよくこんな暗い作品を書けたもんだと、我ながら呆れてしまうほど。
べつにSF小説が好きなわけでもないのに、書けたのはSFっぽいし。
読む側・見る側としては、ハッピーエンドの方が好きなのに、書けたのはバッドエンドばかりだし(主人公を2人も死なせてるなぁ)。
こんな作品じゃダメだ、インプットが足りないと感じ、まずインプットのために読み始めたのは芥川龍之介という流れ。大丈夫かな(病んで亡くなった人だし。自分も病んでるし)。
でも、芥川龍之介を読むのは間違ってないと思っている。この年になって初めてちゃんとこの作家の作品と向き合ってみて、文体が美しいと感じた。短編が多く、その構成も美しい。短編を書く上で学ぶ対象として、芥川龍之介の作品を読むのは、的を外していないと信じている。
期せずしてSF短編になってしまったが、本当は童話の形にしたかった。童話を書くつもりが、小難しい言葉づかいしかできなくて、気がつけばSF短編になっていた。
童話にトライしたいと思ったきっかけは、住井すゑ「橋のない川」を読んだこと。その流れで、作者のインタビュー記事も読んでみたら、
「小説を書きたかったら、まず童話を書きなさい。童話が書けるようになれば、小説も書けるようになる」
というような発言が目に留まったこと(手元に原文がないのでうろ覚えですが、大体こんな感じの発言でした)。
童話かぁ。童話なら、いきなり小説よりも、壁が低いかもしれない、と思った。
そして童話といえば、やはり宮沢賢治である。私にとっては、偉大なる文才を持った、偉大なる理系人間である(教師時代、彼は数学や化学、気象を教えていた)。「銀河鉄道の夜」は言うに及ばず、「グスコーブドリの伝記」も立派なSFだし、「風野又三郎」なども読みようによってはSFと言ってもよいと思う。
逆に童話を書こうとして、宮沢賢治の存在を思い出してしまうと、いきなり童話の壁が高くなる。あんなすごい童話書けないし、宮沢賢治の壁は相当に高い。
いずれにしても、創作の壁はとにかく高い。これまでに公開した短編は、いずれも現時点で自分の中にあるものだけでできている。あまりにも薄っぺらだ。まだまだ、気が遠くなるような精進が必要だ。
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