志津「三乗」佐倉市「佐倉ラベンダーランド」地区センター「アクア・ユーカリ」ユーカリが丘「COVOステーキ」
久しぶりに遠出した。
前に埼玉に紫陽花を見に行ってから遠くに行くのに疲れてしまった。
また体調も良くなくて思ったように好きなものを食べられなかったため、ここ最近の休日は近場で友達と会って過ごすことが多かった。
しかし千葉県は佐倉市のラベンダーランドでラベンダー祭が行われていることを知って行くことにした。
佐倉市は家からは遠いのだが、周辺はカレーを食べに何度か行ったことがあって、なんとなく土地勘があった。
この日は志津駅で降りると最初の目的である「三乗」という蕎麦屋に入った。
高級感のある蕎麦屋でカウンター席も木目調で、なんだか良いお店にきたという気分が味わえた。
メニューから天せいろ(1800円)を注文した。蕎麦と天ぷらが提供された。
どちらも美味しかったが、最近、池尻大橋の「土山人」という店で食べた蕎麦が美味しくて、どうしても、その蕎麦の味が頭に浮かんできてしまった。
そのため店には申し訳ないが味を比較しながら食べてしまった。
正直、蕎麦に関しては前述の「土山人」のが美味しかったのだが、価格帯も違うし、こちらの店は1800円の天せいろとして十分に美味しかった。
特に塩でいただく天ぷらは絶品だった。
少し早めに蕎麦湯が提供されたのだが、私が呑気に食べていたら冷めてしまったので、新しいものを持ってきてくれたのも好印象だった。
特別な食事を摂ったような気持ちになり良い気分だった。
そのままユーカリが丘駅まで歩くとコミュニティバスに乗って次の目的地「佐倉ラベンダーランド」に向かった。
バスは混雑しており途中駅から乗ってきた人はもれなく立つことになっていた。
足腰の曲がった老人も多数乗ってきたが、私も体調があまりよくない身なので席を譲らずに座っていた。
しかし老人に席を譲らないとどうにも罪悪感が湧いてきて悪い気持ちがしてきた。
結局、席は譲らなかったのだが、混んでいて老人が立っているバスはこちらも申し訳ない気持ちになるのでバスの本数を増やしてほしいと思った。
ラベンダーランドの最寄りのバス停はスマホの電波も入らないような片田舎でGoogle Mapも開けないので、恐らくはラベンダーを見にいくであろうカップルの後をつけて行った。
カップルを尾行していくと無事にラベンダーランドに着いたのだが、正直に言えば売店とラベンダーがあって、それだけという印象の場所だった。
遠方から行ったら内心ではがっかりしている方も多いのではないかと思ったが、私は豊かな感受性を使って、この場所を楽しむことにした。
実際、私の前を歩いていた中年の女性の3人組は、劇団四季にでも在籍していそうな長髪の男性がパッケージのCD(男装の麗人というやつだろうか)を持って、ラベンダー畑で楽しそうに写真を撮っていた。
きっとラベンダーが似合うような耽美なアーティストなんだろうし、そのアーティストを応援する女性の3人組が彼のCDと一緒に撮影をしたい気持ちはわからないでもない。
ただし、やはり女3人で代わる代わるCDを持ってラベンダーと一緒に写真を撮る姿は滑稽に思えた。
「かわいい!かわいい!次は座り込んで撮ってみよう!」なんてカメラマン気取りの女性が指導していて笑ってしまった。
私はラベンダーを色んな角度から写真撮影して楽しんだが、控えめに言っても地味なヴィジュアルだった。
せっかく遠方から来たので売店でラベンダーソフトを買うことにした。
食べログには400円と書いてあったが実際は500円だったので値上げしたのだろう。
「ラベンダー祭り」と称していても売店が開いているだけだし、良い商売だ。
そのラベンダーソフトはボリュームもあって美味しかったのだが、物凄い速さで溶けてきた。
私は360度ソフトクリームを回転しながら、いやらしい舌使いでソフトクリームを舐め回したが、最終的には溶ける速度が私の舌使いを上回った。
手は溶けたソフトクリーム塗れになり床には紫の斑点を残すことになった。
見れば床は斑点だらけで多くの人が溶ける前に食べきれなかったことを示していた。
ここまで溶けやすく床にも模様ができているのだから、盛り付け方を工夫してくれても良いのにと思ったが、不満がある人はカップで頼めといういうことなのだろう。
私はコーン派なので断固としてカップにはしないつもりだ。何よりコーンの分だけ損した気持ちになるからだ。
こんな人生を斜に構えた私の小言はここまでにしよう。帰りはバスを使わずに徒歩で女子大駅に歩いて行った。
女子大駅はユーカリが丘線という電車の駅で、なんでも地域の住民のために不動産会社が作ったローカル線ということだ。
Suicaも使えず200円均一の切符を買う必要があったのだが、硬貨を入れて切符を買うのが逆に新鮮に感じた。
街の中をモノレールのような電車が走っているのはロマンがあり、鉄道オタクではないがローカル線を追いかける人間の気持ちもわかる気がした。
そして、なんとなくホームに入ってきた電車を激写した。
電車からは首からカメラを下げて見るからに「私たちは鉄道オタクです」という風貌の3人組がカメラを片手に降りてきた。
そしてご丁寧にもホームから出発する電車を見送るようにカメラを構えていた。
電車に乗ってからは前方の窓から外の風景を眺めた。低速のジェットコースターのようにも感じて面白かった。
途中の地区センター駅で降りると次の目的地「アクア・ユーカリ」に向かった。
地区センター駅を降りて徒歩1分ほどのところにある「アクア・ユーカリ」はスーパー銭湯とプールが合体しているすごい施設だ。
料金を支払い持ってきた水着に着替えると、まずはプールに行ってみた。
しかしプールはほとんどお子様と、その保護者だけで、私のような中年の単体男性はいなかった。
ボタンを押すと水流が出るジェットバスのようなものがあったので、そこでマッサージを受けて様子を見ていた。
私は「弟の面倒を見にきた保護者を兼ねたお兄ちゃんだ。今は弟を探しながらプール施設を堪能しているんだ」と思い込むことにしたが、実際の私は一人っ子だし、プールを出たり入ったりしている不審者なので、通報される前に出ることにした。
気を取り直して水着を脱ぐとタオルを片手に銭湯スペースに入った。
見慣れた風態の中年男性たちが歩き回っていて、ほっと胸を撫で下ろした。
1400円の施設の銭湯にしては狭めだったが、様々なギミックの風呂があって飽きさせなかった。
サウナも遠赤外線サウナと塩サウナの2種類があり、遠赤外線サウナの方はめちゃくちゃに熱いが広くて居心地の良い部屋だった。
また水風呂もキンキンでサウナーも喜べる内容だった。
また38度前後のぬるま湯が多くて湯船で寝てしまいそうなほどに居心地がよかった。
露天風呂に入ると20代ぐらいの若い男性グループが風呂の中で騒いでいたので、何を話しているのか聞き耳を立ててみた。
声の大きな1人が「健康を第一に考えた方がいい、病気になったら病院代がかかるから馬鹿らしい。その分を良い食事に充てた方がいい」と熱弁していた。
話は正論なのだが、その幼い見た目に対して、まるで40代の中年男性が話しているようなことを熱弁しているものだから笑ってしまった。
風呂を出た後はコーヒー牛乳を片手に休憩所でボーッとした。
そのあと会計を済ますと最後の目的地「COVOステーキ」に向かった。
こちらは元々は八千代台にあったステーキ店がユーカリが丘に移転してきたものだそうだ。
SNSで話題だとかで気になっていたので入ってみた。
ランチが安いせいかディナータイムは空いており、1人だがボックス席を使わせてもらった。
国産赤身ステーキの150gのセットを注文した。サラダバーとスープバー付きだ。
サラダは種類も豊富だし、サラダだけではなくてバナナも食べることができた。
スープも野菜のクリームスープなどの変わり種があった。
ステーキは適度な焼き加減で柔らかくて美味しかった。
タレも悪くなかったが岩塩で食べると最高だった。サラダバーも付いていたので十分なボリュームがあったが、ステーキが想像していたよりも美味しかったので200gで注文すればよかった。
ゆっくりと1人で贅沢にステーキを楽しむと店を後にした。
外に出て飯を食べてサウナに入る、そんな生活も繰り返しすぎて飽きていたつもりだった。
しかし数週間ぶりに軽い遠出をして、やはり知らない土地に行くのは面白いなと感じた。
また色々と行きたいところができたので今後も定期的に出かける予定だ。
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