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西川口「銀林珈琲」「グリーンサウナ」「蘭少爺(らんしょうや)」

かなり久しぶりに西川口に行った。

最後に行ったのは2018年。「ザムザムの泉」という蘭州麺の店がネット上で珍しくて美味しいと話題になり、それを食べに行った時だ。

「ザムザムの泉」はのちに広尾に移転して高級な蘭州麺のコースで賛否両論を巻き起こし、今は京都に移転している。私の所得では手の届かない価格帯になったので当時に食べておいて良かった。

昔から西川口のアンダーグラウンドな雰囲気が好きだったのと、一時は中華料理に入れ込んでおり何度か足を運んでいた街なのだが、ここ数年はすっかり行く機会がなくなっていた。

今回は気になるアンダーグラウンドなサウナや、美味しそうな飲食店があり、興味をもった店をそろそろ回ろうと思って西川口に出向いた。

最初に行ったのは「銀林珈琲」。この店は私が西川口に行っていた頃にはなかったはずだ。

そもそも西川口は喫茶店の少ない街で、かなり古くから営業している「ラボ」というカフェ以外にまともな店がなかった。

しかし最近は大宮の「伯爵邸」の支店ができたりと賑わっており、喫茶店不毛の地だった西川口も変わってきたようだ。

「銀林珈琲」は駅の東口から真っ直ぐ歩いたところにあり、風俗街のイメージが強い西川口には似つかわしくないお洒落な喫茶店だ。

テーブル席は満席でカウンターに通された。

前から、この店のチキンカレーが美味しそうで食べたいなと思っていた。

到着は14時頃とランチにしては少し遅めになってしまったが、カレーが売り切れていなかったことに感謝だ。

提供されたチキンカレーはめちゃくちゃ美味しかった。

コクがあって苦味が強くて人を選びそうな感じなのだが、不思議とスルスルと食べられる魅力的な味付けだった。

アイスコーヒーもガツンとくる苦さのもので、ここまでコーヒーとしての味が主張されたものは久しぶりに飲んだ。

ピスタチオとヘーゼルナッツのケーキも追加でいただいたが、このケーキも甘いのだけれど、くどさがなくてサッパリとした味わいで良かった。

どれを食べても美味しく雰囲気も抜群のカフェで、遠路遥々通いたくなる魅力があった。

1時間ほど読書をすると次の目的のサウナに向かった。

その店は「グリーンサウナ」。韓国アカスリがメインの店だが、店名の通りサウナ設備があり、行った人のレポートもネット上にチラホラあって興味を持っていた。

見るからに怪しい入り口だがネット上には「健全な店」と書かれていたので、勇気を持って扉を開いた。

店内は特に変わったところはなく、受付で予約していた旨を伝えるとバスタオルを渡された。

脱衣所に行くと、タトゥーのおじさんと、ジトッとした目つきの青年がいて、人を見た目で判断してはいけないが、ちょっと危ないところに来た気がして久しぶりに緊張した。

風呂場で待機していると番号で呼ばれて、まずはアカスリスペースに入った。

アカスリは数年ぶりに行ったが、力強くゴシゴシしてくれて、ただ痛くはなくて心地よかった。

また30代~40代ぐらいのアジア系美女がミニワンピースで接客してくれるので、全く意識しないのは難しかった。場所柄、こういうサービスが求められているのかもしれない。

コースはアカスリ30分、マッサージ30分ということで、アカスリの後はマッサージに移行した。

裸でマッサージを受けているとなんだか開放的な気持ちになった。

アカスリのおまけ程度に考えていたが、思っていたよりも本格的なマッサージで良かった。

他のスタッフさんが常連と思われるお客さんと話していたが、韓国人の死因は食道癌が多いと言っていた。

なんでも韓国は辛いものが多いからだそうだ。勝手に韓国人は辛いものに耐性があって辛いものを日常的に食べても平気だと思っていたので、少し意外に思った。

カレーばかり食べている自分も人ごとではないなと思ってヒヤッとした。

コースが終わった後は風呂とサウナが使い放題だ。

そうは言っても休憩用の椅子があるわけでも、スーパー銭湯のように広いわけでもないので、なんとなく、ここに長時間滞在しても良いものかという気持ちにさせられた。

とは言え、サウナ室は人が少なめで開放感があったし、水風呂は16度ぐらいでキンキンに冷えていて気持ちよかったので、なんだかんだで4セット決めてしまった。

アカスリメインの施設なので設備は何もないかと思っていたが、給水機からドライヤー、歯ブラシまで完備されていてサウナ施設としても申し分なかった。

サウナを出ると自販機でコーラを買ってフラフラと散歩した。

「壽CURRY」というカレー屋で晩飯を食べたかったのだが、西川口の駅から20分の道のりを歩いたにも関わらず閉まっていた。

恐らく売り切れての早仕舞いなのだろうが、20分歩いて開いていないのは少しガックリくるものだ。

このまま帰るのも癪に障るので来た道を戻り西川口駅近辺で中華料理を食べることにした。

私は今でこそカレーを食べることを主な趣味としているが、10年ぐらい前はひたすら中華料理の食べ歩きに情熱を注いでいた。

改めて西川口を歩いてみたが、どこを見ても美味しそうな中華料理屋ばかりで目移りしてしまう、私にとっては天国のような街だった。

最終的に入ったのは「蘭少爺(らんしょうや)」という蘭州拉麺の店だ。

かなりの人気店のようで運良く入れたが常に満席が続いていた。

メニューから蘭州拉麺(880円)+ラム肉串(290円)を注文した。

串はメニューで薦められていたので頼んだが、ラーメンと相性がいいのかな?なんて思っていた。

ただ実際に食べてみると脂っ気強めの羊肉がめちゃくちゃ美味しくて頼んでよかった。

蘭州拉麺も太麺のモチモチとした食感が心地良かった。

卓上の皿に、にんにくが無造作に置かれていて、誰かの食べ残しかと思ったら生で齧ってラーメンと一緒にいただくもののようだった。

確かにかじりながら食べるとピリッとした刺激が美味しく、食事の緩急を楽しめた。

かなり美味しい蘭州麺がリーズナブルに食べられる店で人気が出るのも納得だった。

こんな感じで美味しいカレーに、アングラなサウナ、本格中華料理も堪能できて、いつもと違った1日を過ごせて良い息抜きになった。

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