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初めての企画は当事者目線で

鳥取でNPOを経営しているげんようです。若者支援の枠組みをコミュニティ財団を通して作ろうとしています。今日はプレイヤーとして始める時のことについて。

1.大学生が地域で企画をやるとなった話

まちなかの仕事で、ある会議にお誘いを受けました。会議では大学生も参加者にいて、大学の授業の一環で自分たちで企画を通して町の課題解決の一歩に挑もうとしていました。それ自体は良いことだなと思って聞いてました。

そこでは親子向けのイベント、少子高齢化に対応した企画などが提案されていました。なんとなく違和感というか、企画そのものの解像度が低い感じがしたのです。

自分が取り組みたいと思う課題なのか、熱量がこもっていない感じがする。授業を通してしまうと、たくさんある地域課題の中から選ぶことになるので、自分が困っている話題ではなかったりします。特に最近はSDGsとか地方創生とか単語は耳に入る機会は多いので、「The 地域課題」みたいなものに向かってしまう傾向は強いです(無関心よりはよいのですが)

2.初めての企画は当事者目線で

「何かアドバイスはありませんか」と座長から意見を求められたので、「大学生のみなさんが取り組まれるのは良いことだと思います。だた、初めてチャレンジする地域企画は、なるべく自分たちの世代に近い企画をされることをおすすめします」と答えました。

(1)必然的に当事者目線になりやすい
20歳の大学生が「子供と一緒に参加しやすいイベントは?」という問いに答えるのは難しいと思います。子育てをやったことがないから、”参加しやすいイベント”をイメージしにくい。「高齢者が集まりやすいイベント」も同様で自分が高齢者を経験していないので、あくまでも想像上になります。
それであれば、「20代が参加しやすいイベントは?」に問いを変えてしまうのがよいです。お客さん目線も考えやすくなります。

(2)アイデアが出やすく共感が得やすい
お客さん目線に近くなるので、アイデアも出やすいですし、出したものへの評価もやりやすくなります。自分や友達が対象になるわけなので「おもしろい」「微妙」の判定がしやすかったり「やってみたいね」「おもしろそう」という共感も得やすくなります。

(3)集客がしやすい
自分たちと近い世代なので、友達も含めてですが集客もしやすくなります。もちろん、莫大な広報予算があるのであればチラシの折り込みをしたり、ポスターを貼りまくるということは可能ですが、初めて企画なので予算は少ないことが多い。SNSなどの戦略も、普段使うツールへの理解も深いのでやりやすくなります。

3.大変な場面を乗り切るエネルギー

何かやるって、楽しいことも多いし大変なことも多いです。イレギュラーなことが起こることも多い。初めての企画であれば、なおさらわからないことも多くなります。
そんな時に、自分が当事者であれば乗り切れたりします。アイデアが浮かんだりします。自分をお客さんに置くことはけっこう大事なポイントだと思うんですね。

やりきることも大事なので、自分のエネルギーが生まれやすい環境でやるってのは、地味だけどコツな気がしたのです。

4.経験値を積んでから別の世代の課題へ

若者として社会課題にチャレンジするのは尊いです。ただ、イメージがつかないなぁと思うものに、無理に挑むよりは自分のイメージしやすいところからやってみてはどうでしょう。

別の世代の課題は2番手で良いと思うんです、その世代の人に任せるでOK.経験値を積むことや、いろんな知り合いが増えることを通してだんだんやれることが幅広くなったり、多様な世代に効く企画になったりします。

こむずかしい課題は上の世代がやればよい

げんよう

どうしても、若者に期待してしまう部分は出てくるのですが、小難しいことは上の世代が頑張ればいいと思うのです。若者はやりたい事やイメージしやすいことから経験を積んで、おじさん・おばさんになったときに小難しい課題に挑めるようになってくれれば幸いです。

そんな感じで伴走支援するときは伝えていきたいなぁと思ったのです。コロナ前に書いていた記事で良い感じに整理していたので、それも付けます。

今日はここまで。

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中川玄洋@NPO法人bankup
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