#22 意思決定の判断基準 「固着性ヒューリスティック」
固着性ヒューリスティックとは?
先行する何らかの数値(アンカー)によって、後の数値の判断がゆがめられ判断された数値がアンカーに近づくこと。
どんな例を載せるとわかりやすいか?なかなか難しいと悶々としておりました。そんなとき、社会人大学でお世話になった先生の名誉教授就任のお祝いの席で、「ナッジ!」を口にしたところ、先生からテレビ番組の録画を見せていただきまして、「これや!」となりました。
2018.4.25 未来世紀ジパング テレビ東京
なぜ買い過ぎてしまうのか・・・ノーベル賞「行動経済学」の魔法!
コストコを徹底取材、つい買いすぎてしまうことへの裏付けが満載でした!
アンカリング効果
何かと比較することで選択が楽になることがあり、それをうまく利用すると顧客の購買意欲をそそることになります。たとえば、最初に大きな金額を見せておいて、「それに比べたらこの金額なんてどうってことないよね?」の思考にもっていくパターン!コストコでは入店してすぐの場所にテレビや家電、パソコンや周辺機器などの高額商品が並んでいます。
日本のコストコでは見たことはないのですが、本場アメリカのコストコでは、貴金属売り場で数千万円のアクセサリーがショーケースに入っています。そんな高価なもの…と目をうっとりさせながら視線をはずすと数十万から数万円の指輪が並べてあるのです。あれに比べたらこれってそんな高くない!の心理が働くのですね。
4~5万円のアクセサリー、普通に考えると高価だとわたしは思うのですが、それでもコストコマジック!というのは大したもの。
買いはしないけど、普通よりはハードルは低くなりますよね
コルディロックス効果(極端回避)
価格帯の選択肢が3つある商品では、その真ん中の商品を選びやすくなるという現象です!(松竹梅効果ともよばれる)
人は高いものを選ぶと贅沢に感じ、低いものを選ぶと見栄っ張りなところから避ける傾向にあるのだとか。つまり無難な真ん中を選びやすいということ。わたしはコストコのアトランティックサーモンが好き!鮭に6~7千円もかかるのですが、つい買ってしまうアイテムのひとつ。でも買うときは、冷蔵庫の中の量り売りのサーモンのだいたい真ん中くらいの値段の商品をとってしまう。これも極端の回避マジックに取りつかれているのかも。
コストコでの他の効果たち
今回のテーマは「固着性ヒューリスティック」なので、このあたりで詳しい紹介を終わりますが、コストコには行動経済学からみた「買わせる工夫」がいっぱいです。その効果を名称だけお伝えします
サンクスコスト効果
返報性の原理
空間を埋めたくなる効果
選択肢を少なくする原理
いずれお話しできれば……
参考資料 Udemy 『はじめての行動経済学』 丹羽亮介講師
テレビ東京 未来世紀ジパング 2018.4.25放送分
行動経済学から見るCOSTCO(コストコ) のマーケティング戦略
https://funtre.co.jp/marketing-costco