見出し画像

[ONE168]スーパーレックがハガティを下して同時2冠王者となる!

9月の注目カード

以前に武尊との激闘に勝利したスーパーレックがバンタム級キック&ムエタイ同時2冠王者であるジョナサン・ハガティとのタイトルマッチを制したことで、すでに獲得しているキックボクシングのフライ級王座に加えて、キックとムエタイの同時2冠王座の獲得にも成功したため、キック&ムエタイの同時2冠王座とキックボクシング2階級制覇を同時に成し遂げることに成功した。

バンタム級タイトルマッチ キック&ムエタイ
●(C)ジョナサン・ハガティVS.○スーパーレック・キアトモー9
※スーパーレックの1R KO勝利(肘によるカウンター)


劇的なKO勝利を生んだスーパーレックの技有りカウンター

©︎ONE Championship

ムエタイとキックのトップ同士がぶつかったこのビッグマッチは49秒で決着を迎えるという劇的な幕切れとなった。

強力なローキックを武器とするスーパーレックは、スピードと回転力のあるハガティの攻めにやや押されるような立ち上がりとなり、ハガティがリズムを掴んでいくように見えた。

しかし、スピードのあるハガティの飛び込みに肘を合わせる動きを見せていたスーパーレックは、ハガティの長所を逆手に取ることで相性の悪い要素を逆に活かす戦法を織り込んでいたことを伺わせていた。

そしてその狙いは見事に的中し、アグレッシブなハガティの攻撃能力を利用した肘のカウンターをヒットさせたスーパーレックはハガティに致命的なダメージを与えることに成功する。

この一撃をもらったハガティは何とか立ち上がったものの、ダメージの大きさから続行不可能と判断したレフェリーが試合を止める流れとなった。

試合プランの組み立てや芸術的なカウンター技術など、優れた能力を活かして劇的なKO勝利を披露したスーパーレックは、ハガティという強力な王者を下すことに成功し、自身の実力を改めて世界に知らしめた。

この流れでスーパーレックがキック&ムエタイ同時2階級制覇を狙っていくことになったとすると、ロッタンとの再戦が行われることになると思うので、今後の流れにも注目と期待が向けられる。

“野生獣”手塚裕之、ONE6連勝ならず


打撃で詰めるトンガの元ラガーマン・フィティケフ

©︎ONE Championship

日本の手塚裕之がONEを6連勝をかけて挑んだイシ・フィティケフとの一戦は苦しい戦いとなった。

手塚は立ち上がりからフィティケフに打撃の距離を掴まれ、相手の打撃に対する処理が上手くいっていない感じが見受けられるような展開となる。

そこで手塚は組みで対抗しテイクダウンを奪うと自分の有利な展開へと持ち込むことに成功するが、思うようなトップコントロールも出来ず、効果的なパウンドを打ち込むことも出来なかった。

自身のストロングポイントで明確な差を付けることが出来なかったことで、手塚は流れを自分へと傾けていくことが難しくなってしまったため、リズムを安定させることも出来なくなってしまい苦しい展開となる。

有効な攻撃を行うことが出来ないままスタミナを消耗してしまった手塚は、3R目になると組みのコントロールでもフィティケフに優位を取られてしまい、そのまま時間を使われてしまった結果、打開策や勝ち筋を見出すことが出来ないまま試合を終える形となってしまう。

攻め手が上手く機能しなかった結果、相手は余裕を得てしまい、疲弊することもミスすることもなく試合をやり遂げる元気を獲得してしまったので、後半になるにつれ徐々に差が明らかになっていくような内容となっていた。

これで連勝が途絶えてしまった手塚だが、ウェルターという階級で海外選手と渡り合える手塚は貴重な日本人ファイターであるのと同時に、相当なポテンシャルを秘めているファイターでもあると言えるので、今回の敗戦を糧にして修正を施しながら再び上を目指して頑張って欲しいと感じる。


いいなと思ったら応援しよう!