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アンカラエフはKOアーティストから王座を奪えるのか。

ライトヘビー級ランキング1位のマゴメド・アンカラエフはアレックス・ペレイラが持つ王座への次期挑戦者と見られている。

アンカラエフの戦績は20W-1L-1Dとなっており、キャリア唯一の敗戦はポール・クレイグ戦で三角絞めを極められて一本負けを喫したものになっている。

しかしそれ以降は勝利を積み重ね続けランキング1位にまで上り詰めた。

これでアンカラエフに残された相手は王者ペレイラのみとなる。

ただその最後の敵は最大の壁でもあり、強豪を次々と薙ぎ倒してきたペレイラはUFCの中でもトップクラスのストライキング能力を有している。

果たしてアンカラエフはこのKOアーティストから王座を奪うことが出来るのか。

強力なストライキングのぶつかり合い


©︎Getty Images / UFC | Jeff Bottari

アンカラエフもストライキングを得意としており、サブミッションによる勝利は今のところ無いので、これまで通りの戦い方をするとなるとストライキング勝負になってくることが予想される。

しかしそこはペレイラの土俵であり、彼の強いところになる。

なので真正面からぶつかってしまうとアンカラエフもかなりのリスクを背負うことになってしまうとのではないかと思う。

そこでキックボクシングの展開だけにせず、組みによる攻撃も織り交ぜていくスタイルでペレイラに的を絞らせず翻弄しながら削っていくことが出来れば、アンカラエフが優位を築ける可能性は高いと感じる。

またアンカラエフはそういった戦法でも強く戦うことが出来ると思うので、これまでの挑戦者たちが指摘することが出来なかった部分を叩くことが出来るのではないかと思う。

ただそこでスタンドの時間を長く作られてしまうとペレイラの打撃とプレッシャーでアンカラエフが削られる展開になってしまうと思うので、ペレイラのオフェンスリズムを乱しながらディフェンスの穴を突くという流れを早急に作っていく必要があるだろう。

アンカラエフはヤン・ブラホビッチとの戦いでカーフをかなり効かされていたことがあるので、そこにも気をつける必要がある。

ペレイラはカーフを効かせるテクニックにも長けており、数発で足を潰す破壊力も見せている。

仮にアンカラエフがブラホビッチ戦の時のように足を効かされてしまったとしたら、ブラホビッチよりも痛烈な攻撃を的確に仕掛けることが出来るペレイラから逃れるのは難しくなるだろうと思う。

期待が向けられるアンカラエフの可能性


©︎Getty Images / UFC | Chris Unger

なのでアンカラエフは受け身ならず、早い段階でスタンドの勝負に変化を織り交ぜていくことで、自身のリスクを取り除きながら攻めていくことが大切になってくるのではないかと感じる。

個人的にこの戦いのポイントは、アンカラエフが如何にしてペレイラのストライキングを封じ込め、どのようにして自身の攻撃を届かせるための手段を講じていくのかという「戦術と工夫」の部分になると思っている。

ミドル・ライトヘビーと2階級に渡ってトップファイターを薙ぎ倒し、サクッと王座を手に入れてしまったアレックス・ペレイラは、ストッパーとなる挑戦者たちも次々と下してきた。

その結果、彼を止めることが出来る可能性を感じさせる者も段々と少なくなって来ている。

しかしそんな状況下でも期待を感じさせることが出来る有力候補がアンカラエフであり、連勝中のランキング1位は現状最高のカードだと言えるだろう。

ペレイラの攻撃力は脅威だが、耐久力は決して高くないので、アンカラエフの打撃が届きさえすれば、その快進撃を止めることも出来るのではないかと思う。

破壊力がぶつかり合うストライキングの戦いはライトヘビー級の魅力を反映した激戦となることが予想されるので、両雄の対戦と活躍に期待したい。

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