[ONE169]ロッタン王座剥奪。
ONEフライ級ムエタイ世界チャンピオンであるロッタン・ジットムアンノンがONE169の前日軽量に失敗し王座を剥奪されることになった。
ロッタンはこれで2試合連続の計量失敗となる。
これはタイトルマッチを楽しみにしていた観客や対戦相手のジェイコブ・スミスに対して敬意を欠く行為であり、ファイターとして不誠実な姿勢を見せていると言っていい。
ONEの世界王者、そして看板選手として活躍を見せてきたロッタンがプロ意識に欠けるとしか思えない計量の失敗を2試合連続で犯しているというのはONEにとって由々しき問題だ。
どこの団体もスター選手には甘いところがあるが、やる気を掻き立たせるようにコントロールしていくことが出来なければ将来的にスター選手を失うことにもなりかねない。
なのでロッタンの減量がどのような管理の下で行われているのかということを団体側はしっかりと把握する必要があるのではないかと思う。
もしかすると、富と名声を得たことでファイターとしてのハングリーさを失い、キツい減量とちゃんと向き合う姿勢や気持ちを失っているのかもしれない。
確かにファイターにとって「減量」は命を削る過酷な行為であり、継続して遂行していくことの難しさは計り知れないものがある。
しかし、これは階級制の競技に身を置くプロの選手であれば当然守らなければならない責務とルールであり、試合に臨むための必須条件でもある。
王者であれば尚更その責任は重い。
競技者として守るべきそのルールを、王者でありながら守ることが出来なかったロッタンに対して、多くのファンは失望したかもしれない。
特に対戦を熱望してきた武尊は残念に感じたのではないかと思う。
計量失敗で信頼を失ったロッタンは、仮に試合で文句ないパフォーマンスを見せたとしても評価することが難しい状況になってしまったが、そういったパフォーマンスを見せることがロッタンの最低限果たすべき役割になってくるのではないかと感じる。
その中で対戦相手のジェイコブ・スミスがロッタンに対してどのような試合を見せていくのかというところに注目が向けられる。