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[UFC] 引退を誘う厳しいマッチメイク

ダブルタイトルマッチが予定されているUFC296のメインカードの中には、見るからに厳しいカード組まれている。

パディ・ピンブレットVS.トニー・ファーガソン

英国の人気選手パディ・ピンブレットがベテランファイターであるトニー・ファーガソンがUFC296でぶつかることになった。

UFCデビューを果たしてから今まで4戦4勝と負けなしで来ているピンブレットに対して、ファーガソンはこれ以上の戦いは厳しいと思えるくらいの衰えが見て取れる状況になっている。

かつてはUFCで華やかな活躍を見せていたファーガソンだが、年齢を重ねた現在では明らかなパフォーマンスの低下が窺える。

そんなファーガソンに当てられるのが、28歳・4連勝中と勢いに乗っているピンブレット。

強力なストライキングとテイクダウンされてもすぐに立ち上がれるフィジカルの強さ、そして下からでもカウンターでサブミッションを狙うことが出来る引き出しの多さがあるピンブレットは、力強さと粘り強さも併せ持っているので最後までリードをキープするには大きな労力が必要となる。

そんなピンブレットを相手にしながら、ファーガソンが攻撃に耐えつつそれだけの体力を維持していくことが出来るとは到底思えない。

激闘型でダメージの溜まり方も酷く見えるファーガソンは、打撃に対する反応やその避け方も一試合ごとに悪くなっているように感じるので、年齢や6連敗中という現状を鑑みてもこの試合で良い結果を収めることは非常に厳しいだろう。

ファーガソンはピンブレットとの試合の結果次第で、そのキャリアに終止符を打つべきかどうかを考える必要性に迫られることになる。

引退の考えは無いとするファーガソンだが、ここからの1敗は重みが違ってくるはずだ。

仮に彼が引退を決めなかったとしても、UFCがこれからも戦う舞台を準備してくれるとは限らない。

スタミナの低下も著しいので、打撃のもらい方次第では危ないフィニッシュにもなり得そうなこのカード。

UFCは総合格闘技最高峰の舞台というだけあって非常に厳しいカードを組むなと改めて感じた。

しかし常に魅力あるファイターを在籍させようと考える以上、新陳代謝を図る必要性も当然出てくるので、もっともな判断でもある。

負けが重なり、期待が持てなくなったレジェンドに勢いのある若手ファイターを当て、引導を渡させるようなこの組み合わせは、どのような形でその結末へとたどり着くのか。

ピンブレットが今後に繋げるような試合を見せてくれるのかが気になる一方で、ベテランファイターがこの厳しい一戦でどのような内容の戦いを見せてくれるのかというところにも大きな注目が向けられる。

厳しい戦いになるとは思うが、歴戦のファイターの意地が見られるような試合になることを期待したい。

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