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平良達郎、TKOで5位ペレスを撃破!
UFCフライ級13位の平良達郎がランキング5位のアレックス・ペレスをTKOで下して連勝を6に伸ばした。
決定的瞬間が訪れたのは2R、平良がタックルからテイクダウンを奪うと、ペレスはすぐに立ち上がろうとするが、平良はそれに合わせてバックを奪う。
ペレスは平良を背負ったまま立ち上がり、平良はしっかりと足でクラッチを組んで背後から打撃を仕掛ける。
そして平良がグラウンドに引き込むために後ろに重心を掛けてペレスを倒すと、その直後にペレスは声を上げて苦しみ出して試合がストップされた。
恐らく平良が倒れながら引き込んだ際に、残っていたペレスの片方の足に負荷が掛かったことで膝の靱帯を痛めたのではないかと思われる。
いずれにせよ平良の仕掛けによってペレスの膝にダメージが与えられ、試合がストップされたので、TKOという形で平良が勝利を手にすることになった。
成長を続ける若手ファイター
今回の試合も得意のグラップリングによる仕掛けから勝利に繋げた平良達郎だったが、目を見張るのは前の試合よりも良いパフォーマンスを見せるその成長具合だ。
ペレスとの一戦では、他のファイターと同様に平良は距離をとって打撃を警戒しながらペースを作っていくものだと思っていたが、平良は1R目から打撃で応戦し、良いジャブを差し込む場面も見られた。
打撃の受け方や捌き方はこれからさらに進化していくのだと思われるが、ここまでの試合に比べると打撃の攻防時に感じる危うさが薄まっているように感じた。
首相撲による近距離での対応や、カーフキックによる効果的なダメージなど、打撃で勝負してもペレスとやり合える勢いを見せており、これまで以上に総合的な安定感が増してきたような内容になっていたように思う。
また、ペレスのプレッシャーに押され過ぎることもなく、堂々とスタンドで向かい合うことが出来る姿勢を見ると、5位以上のファイターを相手取ってもしっかりと勝負していけるのではないか感じる。
グラップリング技術に関しては言うまでもなく強力で、武器としての切れ味はペレスを大きく上回っていたように見えたので、今後も対戦相手を窮地に追い込む強力な武器として機能していくことになるはずだ。
そこに一発のパワーが備わってくるとベルトの獲得はかなり現実味を帯びてくるのではないかと思う。
今回の一戦で効果的な働きを見せたジャブのような攻撃に威力がプラスされることになれば、スタンドの展開でも優位を得やすくなるはずだ。
ただ、そんなことは言われるまでもなくといったように、次戦までには今回の改善点を修正したネクストレベルの平良達郎が見られることになるのではないかと思う。
実践・修正・成長、このサイクルを最高峰の舞台で実現し、勝利を重ね続けているのだから今後にも期待を持たずにはいられない。
次戦はビッグネームとの対戦になることは間違いないと思うので、平良達郎の今後にこれまで以上の注目が向けられる。