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平本蓮はどこまでいけるのか?

K-1で活躍した後にMMAへと転向し、RIZINの舞台で活躍するフェザー級のファイター平本蓮。

現在MMAの戦績は2勝3敗となっており、MMAのキャリアを積み重ねたばかりとは言え、思わしい戦績とは言えない。

ただ随所に垣間見えるポテンシャルの高さにその可能性を感じるのは確かだ。

対戦した格闘家や彼を指導した人は口を揃えてその潜在的な能力の高さを口にする。

特にK-1時代から培ってきたストライキングに関しての評価は非常に高い。

現に負けた試合でも打撃の当て感の良さや攻勢に転じた時に見られる打撃のキレは、他の選手と比べても優れているように感じることがあった。

そんな彼が最終目標として掲げているのは「UFCのチャンピオン」である。

これは遠く厳しい目標でもあるが、やる以上世界一を目指すことにはなると思うので、ファイターならば目指すべき目標とも言える。

ただ平本がその目標を達成するのは極めて難しいと思われる。

何故ならUFCのチャンピオンになるファイターは基本的にスタートから勝利を積み重ねており、キャリアだけである程度の説得力をもたらすことが出来るから存在だからだ。

その上現在進行形でMMAは成長しており、それに伴いUFCのニューフェイス達の実力も上がって来ている。

そんな強靭な新陳代謝を見せるUFCの中で、MMAにアジャスト出来ているかどうかを5戦終えた現在も問われているファイターが、UFCのベルト巻くところまで到達するというのはあまり現実的な見方ではないだろう。

それでも「UFCのチャンピオン」になろうと志している時点で少なからず「可能性」はある。

現在25歳の平本蓮は果たして実際のところどこまでいけるのだろうか。

RIZINフェザー級チャンピオン?

個人的には現在出場している団体のRIZINでベルトを巻くところまで到達することが出来ればかなりすごいと思っている。

そして同時にそれは可能だろうとも思っている。

キックとMMAの二刀流としてRIZINに参戦している鈴木千裕は既にその結果を手にしているが、平本も課題の克服を達成すればそのレベルまで到達することが出来るはずだ。

加えて平本は鈴木と同様のストライカーであり、そのストライキングレベルは鈴木以上のものがあると思う。

そんな彼のストライキングを活かすためにはテイクダウンディフェンスを安定させて相手をスタンドに縛りつけることが出来なければならない。

それが出来れば一気に勝率は上がっていくことになるだろう。

前回の斎藤戦では課題だったテイクダウンに対するディフェンスも、以前より上手くなっていた上に立ち上がるのも早くなっていた。

なので何試合か先の戦いでは、これまで言われていた平本蓮の打撃のポテンシャルが存分に発揮されてくるようになるのではないか思う。

レスリングの技術を高め、グラウンドに持ち込ませないということが出来るストライカーはMMAの中で一気に強力な選手へと化けていくことが多いので、そこに至ればRIZINフェザー級の王座もかなり近付いてくることになるだろうと思っている。

当て感の良さ、スピード、打撃のコンパクトさや目の良さなど、スタンド勝負の技術では非常に優れた能力があり、それは現在のフェザー級トップレベルに対しても上手を取れるレベルにあるのではないかと思う。

平本を組み伏せられなくなった時に、そのストライキング能力の差が徐々に示されてくるようになるのではないだろうか。

ただ、それが海外団体となるとグラップリングやフィジカルのレベルもまた一段階上がるので、そこに改めて対応していく技術を育てる必要性に追われることを考えると、時間的な猶予も無くなってしまうと思うので中々に厳しくなってしまうのではないかと思う。

可能性を感じさせる要素

平本がMMAにアジャストした際にストライキングとは別にもう一つ勝率を上げることになるであろう要素があると感じている。

それはタフネスさ。

平本蓮はこれまでのキャリアでKO負けは一度もない。

RIZINのデビュー戦で萩原恭平にマウントを取られパウンドを受けたことでセコンドからバトンが投入され、TKOによる黒星はついているが打撃によるKOは経験していない。

MMAは戦績もまだ浅いが、K-1のキャリアでもKOを経験していないというところを見ると、彼の打たれ強さや目の良さといったタフネスさが備わっていることが伺える。

そこにはファイターとして重要な「負けない気持ち」も大きく関わっており、彼の気質も含めたタフネスはトップ所とぶつかる上位の試合で特に活かされることになってくるだろう思う。

拮抗した激闘は気持ちの勝負になってくることが多く、レベルの高い者同士がぶつかればそういったケースが生まれやすくなる。

その時に平本のタフネスさは大きな武器になってくるのではないだろうか。

勝つための武器として「ストライキング」があり、負けないための武器として「タフネスさ」がある。

この長所が全面に出てくるようになれば平本蓮のMMAファイターとしての可能性は飛躍的に上昇するだろう。

そのための土台も次第に固まりつつあるように見えるので、RIZINのフェザー級でその華をどこまで輝かせることが出来るのかというところに今後は注目していきたい。

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