花まつり
卒園アルバムを見返す中で、やけにブサイクな写真を発見した。
煌びやかな衣装に身を包み、お化粧もしている。
手には花を持ち、隣には母の姿。
写真に写る私はそれはそれは気怠そうな表情をしていた。
このブサイク写真は「花まつり」で撮られた一枚である。
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花祭りとは、お釈迦様の誕生をお祝いし「子どもの身体健全・所願成就」を祈る仏教行事です。
日本各地の寺院ではお釈迦様の誕生日として伝えられる4月8日に「誕生仏(釈迦像)」を囲った小さなお堂の「花御堂(はなみどう)」が安置され、参拝者は誕生仏に甘茶をかけてお祝いします。花祭りは宗派に限定されず、浄土真宗系の寺院などでも開催されており、仏教では重要なお祭りとされています。
通っていた保育園が仏教保育であった為、
私は「花まつり」の稚児行列(ちごぎょうれつ)に参加していた。
稚児行列は、子どもたちを仏様に仕える身として行列になって街を歩かせ、子どもたちの無病息災と成長を願う行事です。
花祭りはお釈迦様の誕生を祝うと同時に、子どもたちの健康を祈る行事でもあり、寺院のほか、仏教系の保育園や幼稚園でも稚児行列が行われることがあります。
稚児行列で頭につける「天冠」が重くて、私は不機嫌になっていたらしい。
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なんとなく覚えている。
なぜ私はこんな重いものをかぶって、歩かなければいけないのだろう。と思った。
今覚えば、貴重な経験だった、参加できてよかった。
物事の大小に関わらず 「めんどくさい」 「嫌だ」 「やりたくない」 をやりきった先に「貴重な経験」 があるのだと思う。