○六十花甲子と守護神法 その1
算命学守護神法を学ばれておられる方、また、算命学教室で指導されている方を対象とした記事です。
守護神法の高度な見方になります。
ここでは、「算命みちくさ六十花甲子法」の記事で比較的🧡スキマークが多かった、甲辰日を例に、六十花甲子法から守護神法をみていきます。
甲〇〇
辰〇〇
読者のみなさんには、このブログの六十花甲子甲辰日を読み終えていることを前提に話を進めます。
なので、この日干支を手短にまとめますと、
①甲辰は、春の終わりの樹木です。
②辰の中は、乙癸戊で、木性水性土性と水分を含んだ土に根付いた根があるため、ほかの助けがなくても成長できてしまいます。
それで、これを女性なら、キャリアウーマンになりやすいと書いてきました。
あとは、宿命に太陽の丙火と斧の庚金があれば不要な枝を切ってくれるのでありがたい。
水が多いと甲木は腐り、土が多いと甲木が埋もれる。
守護神法:巳月の甲木
甲○○
〇巳〇
『甲木は退気に入り季節は丙火の火性に味方する。
そのため守護神は癸水を先とし、後に丁火を持って木火通明を作るをよしとする。~』
(朱学院算命学守護神法の甲木巳月より一部抜粋)
巳月の甲木は、夏の樹木で火性の旺地。
なので、第一に水が必要です。
滋潤としての癸水を優先します。
次に火性ですが、丙火の太陽だと水が蒸発してしまうので丁火をとります。
癸水は、金生水と水を強めるために水源として庚金をとります。
それで、守護神は、第一癸水、第二丁火、第三庚金になります。
土性は、癸水を剋し、金性を強めすぎてしまうので忌神になります。
それで、
例として、
甲丁癸
辰巳丑
の場合です。
これは、守護神第一第二が透干してますから、大変良い宿命です。
ちなみに、これは従生財破格にもなります。
年干の癸水が破の守護神になります。
次に、
甲辛庚
辰巳申
の場合ですが、
1,「金性が多いのでこれを抑える火性が必要。」
2,「巳火の中の丙火で火剋金と抑えたいが月支なのでなるべく使いたくない。」
3,「ほかには火性がないので、金性を洩らすことにする。」
4,「金生水で、辰土の中に癸水がある。あと、申金の中に壬水がある。」
5,壬水と癸水のどちらが良いか?
この場合「癸水の方が日干に近い所にあるのと、もともとが調候の守護神が癸水なのでこちらをとる。」
それで、この癸水は金剋木の通関にもなります。
「通関としての守護神と同時に調候の守護神なので癸水を守護神とする。」
さて、ここで過多になっている金性です。
巳月では水源とみていますが辰月の甲木では、枝葉を伐採制御する斧としての意味合いでしたから、巳月でも斧とみれば、金性過多なら、枝払いに使えば、斧が多すぎると切られすぎてしまう。
それだと困るので、斧の力を弱めたくて金生水と洩らします。
でもいいわけです。
しかし、
守護神法のテキストでは、甲木巳月について、
『庚金の過多は甲木の病となり、壬水を持てば配合中和を保つことができるが、このような者は性質清高を好み富貴を装い、人の裏側に回り蔭の策士を演じる人となりを作る。~』
(朱学院算命学守護神法の甲木巳月より一部抜粋)と、あります。
この場合の金性は水源とみていますので、以下のような解釈になります。
多すぎる水源は金生水で洩らしますが、水性で混ざり物の金を洩らすこの癸水は、陽占では玉堂星になります。
これは濁った知恵になる。
この玉堂星は守護神なので、濁った知恵が好きになりやすい。
「富貴を装い」なので、良い人を見せようとしがちです。
意味合いとしては、悪知恵が働くとか腹黒い人とかになりやすいのですが、この宿命では、癸水は透干してないので影響は出にくい方だとみます。
ですが、実際は、その人の生き方をみていくので容易に善し悪しを決めつけるわけではありません。
それで、技法としてさらに深くみると、この癸水は、人物として母親になります。
なので、本人の母親がどんな母親であるかをみること。
そして、このくらいの片寄った宿命の場合。
その活かし方は、忌み神を消化するような生き方をする。
そうすれば濁った知恵にならないで済みます。
【日干甲木の場合の金性過多の消化の仕方】
自分以外の人のために尽くすこと。
視野を広く持つならば、世の中とか国のために尽くす。
そのようなお仕事をなさったらよろしいかと思います。
いずれにせよ、甲木は、大樹なので時間がかかります。
基本的な考え方として、
「若いときに苦労すれば中年以降に伸びる。」
「多すぎるものは苦労して消化すればあとで伸びる。」
と覚えておくと守護神法の応用が利くようになります。
ところが、守護神は、これで決定とはいえません。
この宿命には格でとれるかみておかなければなりません。(次号へ続く)
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