ショート アトリエ
近所にアトリエがある。懐かしくて覗いてみた。三階建てのビルで、クロッキー・デッサン教室の張り紙がある。教室と言うからには先生が居る。いかにも美術の先生といった風貌の老人が教えている。教室には中学生からシニアまで居る、時節柄か、圧倒的にシニアが多い、ゆっくり見ていたら、絵の具まみれの白衣を着た青年が、「描いてみませんか? やってみると面白いですよ」と声をかけて来た。「ありがとうございます。学生時代を思い出し、懐かしくて、お邪魔しているだけです。」と言うと、「そうですか、それなら