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レクチャーノートと積み重ね。

 “彩々”というレクチャーノートを出しました。

 その中に“AKEvidence”という手品があります。

 その手品はAとKが入れ替わる手品に、少しスパイスを加えました。

 現象は、4枚のKをテーブルに置き、残りのAの中から1枚を表向きにしておきます。例えで♠Aを表向きにしたとします(マークを選んでもらう事も出来ます)。
4枚のうち♠Aが表向きになってる状態です。
そのパケットを揃えて広げると、全て裏向きのカードになってます。
『裏向きにしたのではなくて、入れ替えました』と告げて表を見てみると、全てKになってます。
テーブルに置いたパケットを見てみるとAになっていて、広げてみると1枚裏向きのカードがあります。
そのカードは確かに、最初ひっくり返した♠Aです。

と、いった手品です。

 こんな感じの手品を過去に見せた時に、お客さんに「別のカードを使って入れ替わった様に見せてるんじゃないの?」と言われた事があります。
その時は、『いえいえ。使ってるのは8枚だけですよ』と言ったのですが、心の中で『お客さんはそういう考え方もするんやなぁ』なんて思ってました。

“そのカードが入れ替わった”の証明の仕方は、シンプルにサインしてもらう方法もありますが、わざわざその手品の為にサインしてもらうのもなぁなんて思いました。
しかもAとKやし(^_^;)
1枚ずつの交換ならサインでも良いのですが、4枚ずつの交換なので、何か違う方法で“証明”の様な事は出来ないかと思い、考えたのがこの手品です。

 お客さんの手品を見た時の「こうなってるんじゃないか?」の発想って面白いですね。

 例えばカラーチェンジングデックで、同じ柄の色違いで変化させると、お客さんが「1枚貸して!」と言うから何かと思えば、手で温めたりします。
温度で変わったと思うようです。

 あと、色が変わった事に気が付かないお客さんも居ます。
お客さんが「あれ?この色やったっけ?」なんて言われる事もあります。

 レクチャーノートを書く時、あとがき辺にポイントを書く事が多いです。
手品を手っ取り早く覚えたい人は、解説をサッと読んで、後はあまり読まない傾向がある様に思います。
全てを読む人は、ホントに手品の好きな人だと思うので、あえてその様な書き方にしてます。

最後まで読んだ人だけ、その手品のバリエーションや少し違う見せ方も覚えたりします。

 今回のレクチャーノートは、過去に考えた手品をアレンジしたものもあります。

 過去に考えた手品を書いている、手書きのノートがあるのですが、それを見ていると、懐かしい気持ちになります。
バームクーヘンを食べながら読んでたのですが、『んっ??』って思う物もあります。

 『これは何が不思議なんだ??』と思うものもあれば、『かたっ苦しい手品やなぁ』なんて思ったりします。

 こうやって見ると、積み重ねって大事ですね。

 バームクーヘンみたいに。


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