レストランでホップ
昔、レストランでテーブルホップをしている時の話。
そこの店では、テーブルホップで手品師が回るのですが、店員からのアナウンスは無く、店内放送でたまに宣伝してくれますが、誰も聞いてません。
色んなお客さんが来て、食事を楽しんだり会話で盛り上がったりしている中、手品をする為にそのテーブルにお邪魔させてもらって、手品を見て楽しんでもらう、そんな仕事でした。
中年くらいの女性2人のテーブルに入りました。
時間は10分ほどだったのと、お客さん同士で話をしていたので、カードマジックをサッとやって去ろうと思いました。
サインしてもらったカードを使ってアンビシャスをやって、ラストはサインカードが別のところから出てくる内容でした。
まぁ~、それがウケない。
シーン…ってなってしまって、そのまま『有難う御座いました』って言って、お客さんも「はぁどうも」って感じで帰って来たんですが、なにか心にモヤモヤした物が残りました。
あの静けさのまま終わったのは、あれでよかったのだろうか?
❝どう伝えるか?❞にも書いた様に、現象に対して前もってお客さんに心の準備をしてもらうのも大事です。
ただ今回の場合はそれ以前の問題でした。
来てるお客さんは手品を見に来た訳ではなく、ただ普通にレストランに来たってところがポイント。
言えばストリートでも、立ち止まったり見に来る人は、手品をやっている事に気が付いて見に来る。その時点でその人は❝手品を見る❞心構えが出来ている状態。
今回の場合は、普通にレストランに来てる状態なので、入り方を考えないといけません。
まず、お店に雇われているを伝えないといけません。
でないと、勝手にお客さんがお客さんに手品を見せている状態に思われるので。
あと、無料であるという事。
お客さんは手品を見た後にお金を要求されるのではないかと警戒してしまいます。
この2点は、前もって抑えておかないと、手品以前に気になってしまいます。
気付いた方も居られるかも知れませんが、こうやって考えると、手品も現象を受け入れる前にポイントは抑えておかないと上手く伝わらない事があります。
それと同じで、ここに来ているお客さんの状況を把握しておかないといけません。
何に気が付いて、何を抑えておくかの感覚は持っていたいですね。
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