アンビシャスを避けてた時期の話。
カードマジックの好きな方なら一度はアンビシャスカードを演じた事があると思います。
僕はアンビシャスカードを避けていた時期があります。
僕がディーラーをしていた時、売りネタ以外の手品をやっても良かったので、よくカードマジックもやってました。
その時、アンビシャスとトライアンフとを練習していたので、その時に居たお客さんにアンビシャスをしました。
アンビシャスを終えた後、トライアンフをやろうと思い、1枚取ってもらい、かえしてもらい軽く混ぜた時の事でした。
お客さんが言いました。
「もう一番上にあるんじゃないの?」
『そんな訳ないじゃないですか』
そう言って手品を続けました。
そのお客さんが帰った後、色々考えました。
『アンビシャスって、トップコントロールを証明してしまっている…』
何もせずにトップからカードが出てくるって事は、混ぜてもトップからカードを出せるって事になるので、手品的には良くないのでは…
そんな考えをめぐらしてました。
『僕は手品をしながらタネ明かしをしていたのか?』とか、
『有名な手品で見た事ある人も居るのに、何で成り立っているんだ?』等々、色々考えていました。
その間は、アンビシャスをしませんでした。
そんな中、先輩に話す機会があり、その事を尋ねてみました。
その時、話をした内容の中で、言われて気になったのが、「おまじない」に関する事でした。
何で❝おまじない❞を掛けるのか?
おまじないの役割等。
そうなんです。
僕が考えていたのは、演者の裏側から見た景色の事しか考えていませんでした。
裏側では色んな作業をしながら、表側では普通の動作しかしていません。
おまじないを掛ける事によって、不思議な事が起こります。
だから、おまじないを掛けてない時は、何も起きてません。
不思議な事が起こる切っ掛けがおまじないな訳です。
その頃の僕は、『おまじないは無くてもいいんじゃないか?』とも考えていたので、考え直す切っ掛けになりました。