【転職体験記】なぜデータ専門部隊を辞めたのか
今日もお疲れ様です!よしゆーです。
ゲーム会社のマーケティング部門でアナリストをしてます。
前職の人材業界勤務経験と、2回の転職経験を踏まえて「未経験職種への転職攻略」関連記事を投稿しています。
今回は、3社目の転職時にデータ専門部隊を脱した理由についてお話します。
世間的には、データ活用のニーズが高まり、データ専門の組織を作る企業も増えてきました。前職も例に漏れず、もともとマーケティング部は以下の組織から、独立したAI専門組織に変わりました。
これからAI組織への移動を控えている方、目指している方
転職をしてデータ組織に入ろうとしている方
今データ組織にいて、今後のキャリアについて悩んでいる方
様々なご事情の方々がいらっしゃると思いますが、それぞれの悩みの解消に少しでもつながるよう、できるだけリアルな声をお伝えできればと思います。
データ専門部隊での働き方(よしゆーの場合)
簡単にお伝えすると、以下のようなミッションに分かれます。
・PL(プロジェクトリード)
①要件定義
②課題抽出
③仮説立案
・データのビジュアライズ(Tableau)
①KPIツリーの構築
②ダッシュボード作成
③レポーティング
・広告チームの支援(広告効果改善)
①広告別新規顧客獲得状況の把握
②広告効果の最適化
③効果検証
・マッチングアルゴリズムの開発
①推薦アルゴリズムの論文読解
②PoC(ローカル環境でモデルを構築、評価)
・研究(効果検証技術)
①A/Bテスト環境構築
②因果推論の研究
転職動機
課題感
今のまま、直近5年間の見通しとしては、
・マッチングアルゴリズム構築のエンジニア
・効果検証技術の研究
が軸になるだろうという予想でした。
このキャリア自体、決して悪くない感覚はありました。むしろ楽しみである。でもどこか違和感がありました。
その違和感を探るべく、
・自己分析
・社外のデータサイエンティストにキャリア相談
をしました。
その結果、自分自身が目指す人材には、「データ活用を極める」だけでは到達できないことを課題に感じていたことがわかりました。
技術の変化&ユーザーの心の変化はこれまでになく流動的且つ高速に変化しています。
データは「過去を知る」手段です。しかし、できるようになりたいことはオンタイムの意思決定だと思っています。
"分析上手"の概念…「過去の結果」を立体視できる人だと考えています。
今の仕事を続け、分析上手になっていった先にはオンタイムで意思決定できる人材には到底なりえないと思いました。
解決策
じゃーどうすればよいのか?
結論、「オンタイムで顧客理解をし続けること」だと思っています。
具体的に言うと、顧客と対面でお会いしたり、店舗があれば直接足を運んだりするある意味「泥臭い行動」をすることを指します。
データばかりにらめっこする分析屋さんは「顧客から」取り残されると思っています。
これは、前職で約2年間フルリモートで働いたときに最も感じた課題感です。
もしあなたが企業のマーケターだとして、明治時代を生きた20~30代の人をペルソナに設定して施策検討や仮説検証をするでしょうか?
多くの人は、そういったことはしないでしょう。
それはその方々は企業のターゲットとは「考え方や価値観がそもそも違うことが想定されるから」です。
恐らく大半は、今を生きる人を「想定」してペルソナの設定をするはずです。
にもかかわらず、気づかぬうちに何十年も前のユーザーを想定してしまっている可能性を拭うことはできないと思っています。
現代そして、今この時を生きる人たちが何を求めているのか、何を課題に抱えて生きているのか、この心のうちに秘めた問題に目を向ける力、すなわちお悩みのアップデート力は超重要だと思っています。
サイエンティストが技術トレンドを追えることは勿論重要です。
その上で、ユーザートレンドを追えることは非常に難易度の高いスキルセットだなと思っています。
前の会社では「今のお客様」を見る仕事は別の部隊の仕事になっていました。
そこで、部門関係なく、一律にユーザーの生の声や行動を観察することを重視する環境を求めました。
且つ、それによって大きく事業を成長させ続けた企業でデータ活用したいと思いました。
結果として、上記の環境のある条件に合致した企業へ転職をしました。
【補足①】「データドリブン」と「顧客第一主義」は水と油?
一見、上記の話は水と油な話に聞こえるかも知れません。
つまり、Data is BossなのかCustomer is Bossなのか、企業によって真っ二つに方針が分かれる話なのでは?ということです。
私個人的には、水と油なのかもと思っています。
ですが、これ自体は問題ではないと考えています。
真の問題は混ぜようとすることにあるのではないでしょうか?
つまり、使い方に問題があると考えています。
水には水の役割があり、油には油の役割があります。
ただ、何が水で何が油なのかの線引きを誤ると、図らずも「混入」が起こります。
水に油が混ざった状態で摂取し続ければ、身体が過剰に油分を摂取することとなり、異常をきたしますね。
また、油(ガソリン)に水が入った状態で車に注ぐと、エンジンの故障に繋がるわけです。
データ分析も顧客理解もそれぞれが手段であり、適切に役割分担をした上で両方を事業の意思決定に使ってあげないと、どこかで機能不全に陥るだろうと考えています。
そういう意味で、顧客理解によって会社を成長させてきた企業で、データの専門家としてジョインすることで、企業が培ってきたノウハウと、私が経験してきたデータ活用のエッセンスを適材適所に活用することで、もっと面白い仕事ができるのではないかと考えて転職したわけです。
【補足②】転職先でのアクション
どのようにデータと顧客心理を使い分ける?
現在、幸いなことに場面によって"Boss"を変えながら意思決定を支援しています。
※業務上の具体的な話はできないため、少し抽象的な話が続きます…。
・Bossが誰か⇒横軸
・整合性⇒縦軸
という2軸で分割した4象限にTo Doを配置し、適切な解決方法を検討するようにしています。
そうすることで、それぞれのTo Doをどのようは方法(誰をBossに置いて)で進めればよいか判断することができます。
また、そうすることで、何を起点に考えて動けばよいのか周囲と合意をとりやすくなるのでおすすめです。
さいごに
前職では夢泣かばで諦めた「顧客のためにデータを使える組織づくり」に現職ではチャレンジしたいと考えています。
事業成長の中でも"利益拡大"は重要な観点であり、それがないと顧客に新しいサービスを提供し続けることは困難となります。
しかし、利益を得るために目先のお客様が嬉しい思いをしないのは、不本意でなりません。
データサイエンティストは、データを様々な観点から分析し、最適な意思決定を提供することができる仕事です。
ここでいう"データ"とは何もデジタルな情報に限りません。
お客様からの声や、店舗での行動、表情。
これらもすべてデータなのです。
分析に必要なデータを集めることもデータサイエンティストの重要業務ということを忘れず、泥臭く・スマートに問題解決を推進する人材をこれからも目指したいと思います。
導入にお話ししましたが、これからデータ部門で働く方や目指している方も、是非データ=パソコン上で仕入れるものという狭い概念を作らずに、広い範囲で情報を取得し、真に有効な意思決定支援を進めていただけたらと思います。
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それではまた次回の投稿で!