My Child Lebensbornプレイ記
■レーベンスボルンとは
レーベンスボルン(ドイツ語: Lebensborn)は、ナチ親衛隊(SS)がドイツ民族の人口増加と「純血性」の確保を目的として設立した女性福祉施設。一般的に「生命の泉」または「生命の泉協会」と翻訳されることが多い。ユダヤ人絶滅のための強制収容所と対照をなす、アーリア人増殖のための施設である。未婚女性がアーリア人の子を出産することを支援し、養子仲介なども行なっていた。 ──(wikipediaより)
第二次世界大戦後のノルウェーを舞台に、数千人の子供たちがノルウェーの女性から生まれ、ドイツ人の兵士を占領しました。ナチス政権はこれらの子供たちを本質的にドイツ人と見なし、しばしばドイツで子供たちを育てて教え込むために「レーベンスボルン」(生命の泉)と呼ばれるプログラムを立ち上げました。ノルウェーの解放とナチスの敗北の後、子供たちはノルウェーに送り返されました。多くの場合、母親は養子縁組のために子供をあきらめましたが、これはそれらの子供にとって事態を悪化させるだけでした。マイチャイルドレーベンスボルンでは、あなたはこれらの養親の1人としてプレーしますが、敵対的で憎むべき環境で子供が成長するにつれて、子育ては困難になります。
これは、レーベンスボルンの子供たちの実際の経験に根ざしたゲームです。勝利後も敵への憎しみがいかに犠牲者を生み出し続けているかを今でも知ることができます。 ──(メーカー説明より)
公式ホームページ↓
配信:iPhone/Android/PS5/NintendoSwitch など
■どんなゲーム?
主人公(自分)は、養子としてクラウス/カリン二人のうちどちらかを引き取ることになります。
私はクラウスを引き取りました。
子どものお世話をしてあげるのがメインの目的。主人公は月〜土曜日に工場で働いていて、時には残業で追加にお金を稼ぐこともできます。
子どもは7歳、学校に通うのは初めて。友だちと遊べるかな!?学校ってどんなところかな!?とめちゃくちゃ胸弾ませまくってる様子が愛らしい感じです。
朝・昼・夕方・夜 のターンがあり、行動回数が決まってます。ご飯を作れば行動力を1消費するし、子どもをお風呂に入れたら1消費するし、服を繕ったら1消費するし……と、キチキチスケジュールの中で子どもを育成しなければなりません。
子どもには欲求ゲージがあり、食欲/衛生/楽しさ の3つ。特にご飯、マジで気をつけて。ゲージが尽きる前に何でもいいから食べさせてください。私はそれで一度とんでもないことになりました。
あと、このゲームはけっこうお金もキチキチ。日曜以外はスーパー的なところでお粥やパン、料理の材料などが買えます。けど高い。途中でセールになったり、卵の物価上昇!とかで値段が上がったり。
だからと言って残業残業のワーカホリックになると子どもが寂しい思いをしてしまうのでなるべく帰ろう。家に。
森に出かけてベリーを採ったり、湖で魚を釣ったりもできます。これを調理してもヨシ。便利。
■子どもとの交流
子どもは学校に行き、勉強して帰り、時には宿題を家で手伝ってくれる?と頼まれることだってあります。お絵描きでその子の心理状態が分かったりもします。
子どもは自分の親のことについて知らず、主人公に実親について尋ねてくることもあります。どう対応するかはお任せ。それがこのゲーム。選択肢を3択で選び、会話します。
子どもの話を疑ったり、抑えつけたりすると、次第に子どもは(当たり前ですが)遠ざかってしまい、どんどん家庭はガタガタになっていってしまいます。信頼してあげましょう。
優生思想政策により生まれた存在であるとして、子どもは時折周囲に冷たく当たられ、悲しい思いを抱えることがあります。
■まとめ
基本的には、
①子どもを信頼する、寄り添う
②食事やお風呂など生活を確立させる
③子どもの出自について調べる
で進められるゲームです。
しかし、逆に言えば、これらすら制限されている環境に主人公と子どもは置かれている、ということになります。
シビアで重たく、つらい気持ちになることも多々あります。しかし、レーベンスボルンの子どもたちへの迫害・虐待 は、実際の歴史です。
楽しく遊びたい人向けのゲームでは決してありません。しかし、様々なことを教えてもらえるので、かなり完成度が高く価値のあるゲームだと思いました。
無知や偏見がやわい心を傷つけていく様。
大人になりきれていない大人。大人の定義。
自分はどう接するべきなのか。
生まれてきてくれてありがとう、が伝わらないもどかしさ。
現代社会には、現在進行形でウクライナ・ロシア間の戦争が起こったり、パレスチナ問題に再び大きな火がついたりしています。今こそやるべきゲームだと思います。
心に余裕のある人はプレイしてみてください。
※以下、ネタバレを含む感想です。プレイ済の人のみ感想共有としてご覧ください。↓↓↓
子ども、かわいすぎる。(自明の理)
「大変なことになった」って書いていたの、「家出」です。節約しすぎてご飯をあげそこねていたら、なんでご飯を食べさせてくれないの!?って出られました。家。ごめんね……それ以來、魚や粥や肉をちゃんと朝夜に提供している。そしてお金がカツカツになっている。悔いはない。出ていかれるよりよっぽどいい。本当にすまん……ゲージ、満タンがいいんだね……風呂と絵本は毎日欠かしていなかっただけに迂闊でした、メシ。
クリスマス。ご馳走食べられるね!的なことを言われ、すぐさま店に駆け込み。貯金してて良かったー。
キツネのぬいぐるみ、クラウスが寝ている間に作っておこうと思ってたのに、普通にバレた。クリスマスまで秘密ね!💦💦したら、お絵描きターンでキツネの絵を描いてくれた(バレとる〜)。でも、めちゃくちゃ楽しみにしてくれてて、喜んでくれて、こっちも嬉しかった。
まだ7歳だもんな……と定期的に感じる。初めての誕生日、7歳って大人!言ってたのに、まだ子どもだった って心を閉ざしていく様子が本当につらかった。お勉強をまいにち頑張ってて、テストでB+取れて嬉しそうだったのに、もう意味ないってやめてしまった時は、そんなことないよ……って抱きしめてあげたくなった。(スマホを必死にスワイプし、嫌がられて終了)
トロールって単語をエンディングまで引きずってたのも胸が痛い。どうかアイデンティティに組み込まれないでほしい。クラウスはクラウスという素晴らしい子どもなんだから。
ベルク先生にもずっといてほしかった。いい先生だった。クラウス、知識こそ力になるんだぞ。
選択肢に迷うこともいっぱいあったね。ナチの子どもって何?には、(ナチズムが何か説明する)を選択しました。家族のこともそうだけど、隠さないほうがいいかなと思って……
でも、でもよ、
これは迷った。ば、売国奴の子……クラウスがいい言葉なのか悪い言葉なのか分かってなさそうなのもキツかった。
「悪いことは忘れよう」はまず選択肢から除外したけど、説明していいものなのかな、って……
結局説明しました。忘れてほしいのはそうかもしれないけど、今納得できないだろうし、「忘れて」と言われる時点で、何か悪口を言われたんだとは感じるだろうから……
あと祖父母。どれだけクラウスが楽しみにしていたか……そして不安げにもしていたか。相手を鑑みることのできない人間って一定数いるけど、それが身内にとなると、また別ベクトルの嫌悪感が来る。
クラウス、また電車には旅行で乗ろうね。
ノルウェーの人々の苦しみも理解できるような補足がされていて良かった。でも、苦しみに苦しみを報復させたらいかんでしょうって話よね。
子どもに罪はないんだから。それがまた次の争いを生むんだから……
これからも幸せに育ってほしい、クラウス。
読んでくださりありがとうございました。よければあなたの感想もぜひ聞かせてください↓!
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