1867 空の王者 ブーダン トルーヴィルの浜
美術館で見た1枚の絵がだんだん気になっていくことがあります。シカゴ美術館 Art Institute of Chicago のカイユボットやホッパー、倉敷の大原美術館のエルグレコとかセガンティーニ。
エルグレコとセガンティーニは今は東京上野の国立西洋美術館にもあります。個人的にはル・コルビュジエ設計の本館より、19世紀後半からの収蔵品が多い新館でゆっくり過ごすことが多いです。
エコール ド パリって海外でははっきり認識?区別されていないのかな? あまりその作家群を認識して見ることが少ないです。そのあたりのコレクションでは西洋美術館は世界有数だと思います。
そんな西洋美術館の新館へ行くと、いつもじっくり眺めてしまうのがブーダンのトルーヴィルの浜。私が浜の近くで育ったせいか、海岸線とそこに集っている人、画面を大きく占める空と雲。なんかいいなあと見ていました。
日本では他に旧ブリヂストン美術館が所蔵していたと思います。
海外の美術館を巡ると、多くはないが以外とブーダンを見掛けます。たしかロンドンのナショナルギャラリーとか、パリのオランジェリーだかにもあったかな。こうして海外でもたびたび見掛けると気になってきてググると、印象派の画家たちに屋外での制作を教えた人、「空の王者」と呼ばれたとか、印象がはっきりしてきたころ、米国ボストンの Museum of Fine Art ボストン美術館での展示に出会いました。
ボストン美術館では何人かの作家を連作で展示しています。ピカソやピサロ、ルノアールとか。こうしたなかに、なんとブーダンがありました。
これまで気になって、気に入っていた「空の王者」って確固たる王者だったんだ。 なんかこうした展示を世界を代表するボストン美術館で見ることができてうれしくなりました。