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地下のある教会や街角(8/8) 仏パリのノートルダム大聖堂前の古~い地下遺跡

欧州の街で地下のある教会や街角遺跡みたいなのに出会うことがあります。
気になるのです。 なんなん? なんでなん?
その高低差はどういう謂れがあるんだろう?


パリのノートルダム大聖堂前の広場の地下には、
クリプトという地下遺跡があります。

たしか50年くらい前に駐車場だかの工事をしてたら出てきたという遺跡。

ノートルダム大聖堂のあるシテ島は英語でいう
シティの語源になったという歴史ある場所。

このクリプトはそのシテ島の出だしくらいで
2000年位前の古〜い遺跡。

クリプトの入口
地下にはこんな遺跡がひろがってる
ノートルダム大聖堂前の広場の地下
教会や礼拝とは関係ないけど
すごく古い遺跡

セーヌ川の中州に人が住みはじめて、それから町がだんだんと南側へ伸びて行って今のパリの骨格ができていった って説明があったと思う。
パリ最古の通りがサンジャック通りというけど、その元になった通りや町。

ノートルダム大聖堂あたりのシテ島から今のパンテオンやソルボンヌ大学あたりへの南側に向かって町ができていったってことか。

写真奥にノートルダム大聖堂
実は、このあたりにはじめて行った2018年1月
雨が多いとは聞いてたけど、セーヌ川の水の量すごいなぁとボーッとしてました。

あとでこの時フランス大雨でセーヌ川が氾濫するかという事態だったと知りました。
セーヌが氾濫するかもというのでルーブルは閉まるし、メトロも動かず。この数十年でいちばん危なかった そんなタイミングでした。

地下遺跡のクリプトは今の地面よりけっこう低いから、クリプトやシテ島は水害に遭う頻度が高くて大変だったでしょう。

下の写真はその後のノートルダムあたりの、普段のセーヌ川。このあたりが上の写真のようだったってそりゃみんな焦るよなぁ。

一方で、この写真はノートルダム大聖堂の火災の前日。そういう事態に鉢合わせることが偶に(ちょくちょく?)あります。

クリプトは火災のときには、水没とかしてたいへんだったと思うけど、こちらは大聖堂に先んじて再開されているそうです。


これまで書いてきた地下のある教会や街角を置いています。よろしければこちらもご覧ください。

ウィーン中心部にあるかつてのハプスブルク家のホーフブルク宮殿前の穴。古代ローマ時代の兵士宿営地が起源だからこちらも2000年位昔。

ザルツブルク大聖堂の地下はいつのものなんだろう?今の大聖堂は17世紀のものらしい。地下はいつ???

地下の奥には厳粛な雰囲気の礼拝堂。

ボローニャのガリエラ門は同じく17世紀に造られたらしい。
その地下には水路?水道らしき遺構があったり、要塞遺跡があったりと時代が色々絡み合ってるようです。いわゆるローマ水道橋も気になる〜。

こちらドイツのビュルツブルグ現地でいただいた日本語のパンフレットに11世紀から13世紀頃に教会が整備されたとある。今残る地下の礼拝堂はそれ以前なのかな。奥の礼拝堂は入り難い厳粛さ。

ケルン大聖堂の地下もいつのものかはよく判りません。今の大聖堂の建築が始まったのが1248年とあるから、地下はそれ以前のものと思われる。東方三博士の聖遺物が置かれたのが12世紀後半というので、地下はもっと前なのかな、聖遺物がくる前ってどんなだったんだろう?

有名な大聖堂の地下。
ここの地下の展示では丁寧な解説画面がある。紀元前からなのかな。構造やタイルを見ると古代ローマ人? 昔のイタリア人? 凄すぎる。

そして古代ローマ人凄すぎの象徴 ローマのパンテオン。凄すぎる以外の言葉が見つからない。


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以下はパリの教会として以前アップしたもの。

パリ シテ島のノートルダム大聖堂

パリのノートルダム大聖堂には何度か行ってましたが、2019年4月の火災直前は今にして思うと因縁なのかな?と思います。このときはパリで仕事の打合せをして、終わりがけに先方のフランス人から日本のサクラとは違うけど、ノートルダム大聖堂の南側にもサクラがあって綺麗なんだよ と教えてもらいました。

この2019年春頃はデモとかいろいろ物騒だったのであまり中心部は歩かず、郊外を散歩したりしてました。それでも何日か過ごしているとそう危なくはなさそうだし、シテ島辺りは大丈夫だろうと見込んで、教えてもらったノートルダム大聖堂南側の公園へ。


大聖堂南側の桜


確かにこのとき屋根あたりでけっこうな作業してました。それにしてもあんな大火災になるとは夢にも思わず。。。


内陣のレリーフ

それから大聖堂のなかへ入って内陣の奥までゆっくり見ることができました。内陣奥への入口に神父さん?がいて、ナニジンデスカ?と聞かれたので日本人と云ったら日本語の説明案内を貸してくれて説明を片手に見て周りました。

ノートルダムの内陣レリーフ(北面)
ノートルダムの内陣レリーフ(南面)

建物だけじゃなくて、こうしたレリーフや独特の色彩のステンドグラスやバラ窓など多くの遺産があって独特の雰囲気がノートルダムにはありました。

バラ窓

うわっ、バラ窓のステンドグラスってすごいなあ、と実感したのがここでした。南側のバラ窓の下にはジャンヌ・ダルクの像があって、オルレアンの少女はホントに顕彰されてるんだと教えられました。

内部の高さや幅、奥行きなのかな、ノートルダムに来たぁ 感が満載。
ここに入れなくなってから、パリの他の教会で近い雰囲気の教会もあるけど、やっぱりノートルダムはノートルダム。
修復が終わったら、また行けたらいいな。

実はここでレリーフの日本語説明読むまで、十大トピックスもよく知りませんでした。 そのあたりから使徒や聖人を知ると、各地の教会の歴史とつながって興味や楽しみがひろがる、ひろがる。

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