烏賀陽弘道著・世界標準の戦争と平和~国際安全保障入門を読んで

のっけから、なんか難しそうな本だと思うのではないでしょうか。
著者の烏賀陽氏は、元朝日新聞記者で、一時AERAの編集担当だったそうです。
個人的には、それほど政治経済に関心を持っているわけでもないのに、いろいろな経緯でこの本を知り(なんといっても紙本としては絶版です)読むこととなりました。
一口に感想、といっても、ワタクシ、割とトンチンカンなことを記すのではないかと思います、念のため。

いわゆる日本、戦後80年、この国が直接的に諸外国の紛争等に巻き込まれてこなかった、純然たる理由がこの本に書き記されている、と感じました。
それが何気に世界標準として語られているので、基礎教養として、実は全日本人が知っておかなければいけない内容、と思いました。

戦後という時期ではあるけれど、ワタクシ自身もこの国でそれなりに教育を受けてきて、いかに基礎教養というものが、それも世界標準としてのものが何も身についていないか、いまさらながら愕然とするものであります。

最近は、原発の後処理やウクライナ紛争にまつわる経済の影響はそっちのけ、世間はジャニーズ問題で覆いつくされている?感じですが、要は社会の忖度、日和見思考、まあ、最終的には誰しもが自分のことしか考えないという感覚が、いつまでたっても世界標準の基礎教養を培えない原因ではないかと。

そんなこんなで日本が直接戦争に巻き込まれない状況が80年近くも続いたのは、ある意味、皮肉ですね。




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田井仲博文
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