呪縛
一昨日の次女とのやり取り。
PM8:00を過ぎたころ、
次女「なんかサイダー飲みたくなっちゃった」
夜ご飯はとっくに食べ終わっていて、就寝時間まで胃に何かを入れるのは控えている時間帯。
消化に影響あるし、寝る時にお腹いっぱいの状態で入眠すると寝起きが悪くなるしで、よく言われる “就寝2時間前には夜ご飯を済ませる” を母は守っている。
次女の突発的な発言を受け、母はとっさに答えた。
「ダメだよ、こんな時間に。ましてやサイダーなんてお腹膨らんじゃうよ」
「えー!」と言うブーブー文句を言う次女。
お腹の調子も万全ではなかったから、
「◯◯ちゃんのために言ってるの!」
なんてことない母娘の会話。
でも、私はハッとしました。
「あなたのために言ってるの」
は、本当に私のために言ってるのか
亡くなった夫が3年前に退職した職場は、家族経営の零細企業で、ブラックなんてもんじゃない劣悪な環境だった。
逃げ場は一切なく、もはや洗脳されるがまま心をなくして奴隷になる十数年。
抗えず入社させられた私も、最初こそ抵抗していたものの、心をなくして奴隷になる方がラクだと思ってしまうほど思考がおかしくなる数年間過ごしていました。
そして、数年間トップ達によく言われた言葉は、
「あなた(達)のために言ってるの」です。
私のため?
そう言われたら、そうなんだ。と思わざるを得ない。
さっきまで持ち合わせていた考えや意見は手放すしかありません。
このやり取りをなん度もなん度も、なん度も繰り返していくと、やがて自らの意思は持たなくなります。
いわば、奴隷の出来上がりです。
考えや意見を否定される方が、悔しいし辛いのではないかと一時的には思いますが、自ら意思は捨ててません。
長期的にみると、悔しい気持ちの方が、なんとか気持ちを持ち堪えてくれるので、奴隷にならずにいられる(=いつかチャンスを待ってクソ会社を辞めてやる!と思える)
そういうものではないかと思っています。
とはいえ、やっぱり否定も辛いですが。
退職後の夫は、否定され続けた日々に浴びていた言葉によって、自信を完全に失い、自分の価値さえも肯定できないほどに陥りました。
言葉の呪縛はそう簡単には抜けません。
言葉で、態度で、相手を支配する人間は独裁者です。
DVやモラハラする人間も同様。
「あなたは何も知らないだろうけど」
「あなたのために言ってるの」
“あなたのために” と言いながら、
本心は、思い通りに動かしたい(支配したい)裏が隠れていると思います。
1㎜も私のために言ってません。
こんな過去と、リンクしてしまいました。
私が次女に言ってしまった言葉は、当然状況が違うし、部下を思い通りに動かしたい思惑がある赤の他人とは違うけど、
こんな言葉は、二度と使いたくないと思いました。
もちろん次女には、
「そっか、サイダー飲みたい気分になっちゃったんだね」
と気持ちを受け止めつつ、ちゃんとダメな理由は伝えておき…ました 。おこうと思います。
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