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taiin
大盛り上がりの秋場所
この所、大相撲の人気というか、盛り上がりがイマイチだ。サッカーやバスケットに追われて、いまいちメジャーになりきれていない。でも、今年の秋場所は、若手の力士の活躍で大いに沸き上がったものである。横綱不在大関陣のぱっとしない活躍。平幕力士の優勝は食い止めようと、必死で頑張った大関がいる。だけど、若手の力士はそんなことには左右されない。
熱海富士の活躍は言う及ばず、わずかなところで優勝を逃してしまった。あれは大関のふがいない勝ち方だった。21歳の熱海富士に対し、大関のあの引き技は姑息と言える。そんな気がしてならないのは、私だけだろろうか。
そればかりではない。若い幕下の力士の奮闘ぶりは、目を見張るものがあった。18、19歳の若い力士が幕下優勝をかけて、戦っていたのだ。幕下の優勝決定戦など、見たこともなかったが、7人の若者によるトーナメントで優勝が決まったと言う。幕下以下は無給である。1銭の稼ぎにもならないのに、あの頑張りようだ。胸が熱くなってしまった。
きっと、近い将来、彼らが大相撲界を担う力になっていくことだろう。
もし熱海富士が優勝などすれば、史上最年少、わずか入門18場所での優勝であった。21歳だ。いろいろと記録を塗り替えられたはずだ。
熱海は以前災害があって、街を上げて復興の旗印として応援していたらしい。街にはライトビューイングの設備さえ公開されたそうだ。
モンゴル出身の力士ばかりがクローズアップされて、大相撲が国技であることを忘れてしまいそうだった自分が恥ずかしい。70歳を過ぎたボケ老人に、20歳そこそこの青年たちが教えてくれた真実である。