会計が武器となる理由
社会で活躍するための三種の神器とは?
私は、会計士補として監査法人に勤務して会計監査に携わり、その後一般企業で内部監査をしていました。仕事をするにつれ、「会計の知識はとても社会で役立つ。学生時代に知っておきたかった!」という思いが膨らみ、2022年から中高生向けにジュニア家計教室を開きました。
会計は社会人にとって、英語、ITと並んで三種の神器と言われるほど
重要だと言われます。
ですが、英語、ITと違って学生時代ほどんど学ぶ機会はありません。
そこで、ジュニア会計教室では、若いうちから基本的な会計の知識が身に付けられる手助けをしています。
会計とは、お金の流れを整理して報告する技術です。「簿記」とは、「帳簿記入」を略したもので、報告技術のルールです。簿記は会計学の一部です。
学問的な位置づけは、自然の法則を解明する「自然科学」か、人間の営みの中で発達した法則やルールを扱う「社会科学」か、で言えばもちろん後者。
その中の経済学の一部です。
ですから、会計を学ぶための具体的な第一歩は「簿記」から始まりますが、会計を深く理解するためには経済についても学ぶ必要があります。
高校で学ぶ金融教育と会計の関係
金融教育では、主に資産形成や将来の年金や保険など、主に個人のお金の使い方、蓄え方を学びます。つまり自分のお金の話。この分野の専門家は主にファイナンシャルプランナーです。
これに対して会計とは、会社のお金が動いた時にどのように記録整理するのかを学びます。これは他人のお金の話です。
突き詰めれば、自分のお金はどのように管理しようが最後に責任を負うのは自分自身ですが、他人のお金はそうは行きません。
例えば株主は経営者に対して出資したお金で経営を託しますから、その顛末について知りたいと思うのは当然です。結果如何によって出資の継続に関わります。
このようなニーズに応えるために、会計報告のルールがあります。この分野の専門家は、公認会計士、税理士、中小企業診断士などです。
社会に出て、個人のお金を管理するのは必須です。一方で、多くの人が組織に属して仕事をする以上、組織のお金の流れを知るためには会計の知識も同じくらい重要だと思います。
むしろ、自分の資産を作る以前に、社会人一日目から役に立つのは会計の知識と考えます。
会計の力とは?
あらゆる組織は、決算書を作って内部管理や外部報告をします。決算書は会社の健康診断書、成績書のようなものです。
これらが「簿記」のルールに従って作成されます。
この決算書を読む力が会計の力です。
会計は情報の片付け術
物が段ボールにごちゃごちゃ入れてあると、必要なものを取り出すのに時間がかかります。
同じものはまとめて、指定の場所に整理してあると、必要なものがすぐに取り出せます。
情報も、同じものは指定の場所に集めて、ラベルが貼ってあると、分析がしやすく、役立つ情報となります。
この指定の場所が、決算書の項目です。例えば、「資産」と書いた大きな棚に、「現金」や「建物」など、小項目のラベルを張った引き出しがあって、そこに取引を投げ込んで、最後に集計するイメージです。
会計の知識は、就職する会社選び、投資先選び、マイホームの購入、など、公私ともに、一生多方面に渡って役立つお得な知識です。
このブログでは、主にジュニア会計教室のテキストを使って、ちょうどいい会計の知識をアップしていきます!
おわり