(染色3)高温で溶けない浸染用防染糊
学生時代には、この糊の存在すら知らなかった浸染用防染糊
藍染め以外の糊は、ドボンと染液に漬けたら溶けるというのが普通のことだと思っていたら、化学の力は凄まじい
55℃以上の湯で固まり、冷水で溶解するという浸染用防染糊
なんだけど、なかなか思うように染められない
昔ながらの型のり
日本で模様染めに使う材料として、一番ポピュラーなのが型のりだろう。
型を作って染める場所と染めない場所を分ける時に使うのが型のり。
糊そのものに染料を入れたり、型でなくても筒描きといって筒に入れて手描きしたり
伝統的な染めの多くに使われている型のり。
もち米、米糠、塩、石灰などが原材料で丸めてドーナツ状にして蒸す。こんな作業でできる型のり。そういえば、大学の授業でお料理教室状態で教えてもらった覚えがある。
お菓子を作っているみたいで、みんな笑っていたような。一応作ったけれど、その後は出来合いの型のりを使ってしまうので作り方は忘れてしまった。
浸染用防染糊
この不思議なのり。
のり置きしたら乾燥させて、その後高温の染液に入れるとのりの部分が染まらなくなる。
単純に単色で白く抜くのは、型紙なしで問題ない。
染めの手順ってなんとなく
柄をつけて→色を刺して→図の部分を伏せて(糊置きのこと)→地色を染める
こんな感じが多いと思う。
今回私が作りたい布は、白く抜きたい場所もあるけど、柄を入れたい場所もある。
そうなると、柄をつけて→地色にしたくない部分を糊で伏せて→ドボンと染めるとなる
なんだけど、柄の後でこの防染糊で伏せると、柄が極端に薄くなる。
んーーーと思い、防染糊の取説をよくよくよく読むと
〜〜〜下染めした布に浸染用防染糊を糊置き(伏せ)し、濃い色を染め重ねる方法も可能ですが、浸染用防染糊で伏せした部分の下染めの色が糊に吸い取られ淡くなってしまいます。〜〜〜
染料を吸う!なぬぅ!!!
ということで、まずは取説を参考に、そして田中直染料店の店長さんに教えてもらった伏せる前に蒸す方法を試すことに。
あれだけ蒸したくないって言ってみたものの、ボケボケのできあがりに心が折れているのも事実だった。
やっぱり、吸われている。
ボッケボケ。味というか、ボケたことで一体感は出るけど、それは逃げだ。
こんなに抵抗感のある蒸しまでしたのに…
仕方がないから、先に防染糊で防染のみで浸染してから柄置きして蒸すことへ
このままの色味では、イメージと違うけれど、手順としてはコレなのかなと。
防染糊で白に残すところを糊置き→地色をドボンと浸染→柄置き→蒸す
後は、染料の選択と柄置きの時の染料の粘度かな