ルドルフシュタイナーが発見したアーリマンの哲学システムについて解説
以下の記事の続きになります。
アーリマンの哲学システムの詳細に解説していきます。
ルシファー、イエスキリスト、アーリマンの哲学システムをカテゴライズすすると以下のように分類することができます。
ルシファー・・・一人称視点
イエスキリスト・・・二人称視点
アーリマン・・・三人称視点
三人称とは
三人称(さんにんしょう)は、文法的な視点を表す用語で、話し手(一人称)や聞き手(二人称)以外の視点を指します。具体的には、話題となる人や物事を指して、その人や物事に対して述べられる際の文法的な視点を指します。
日本語では、一般的に「彼」「彼女」「それ」「あれ」などの代名詞が三人称を表すのに使われます。また、具体的な名詞や固有名詞も三人称になります。
例えば:
「彼は学生です。」
「その本は面白いです。」
「東京は日本の首都です。」
これらの文では、話し手や聞き手以外の対象に焦点を当てており、それが三人称の文法的な視点です。
三人称==無極(Wuji)
無極(Wuji)とは「原初の宇宙」を意味します。アーリマンの哲学とは宇宙が新しく生まれ変わった状態を指しており、世界が空白の状態になっていることを表しています。空白とは新しい思考、社会、国家、資本主義、哲学が発生を妨げるものが何もない状態を指しており、既存の価値観とは全く異なる生活が始まります。
エラン・バイタル
「エラン・バイタル」(élan vital)は、フランスの哲学者アンリ・ベルクソン(Henri Bergson)によって提唱された概念であり、彼の哲学において中心的な要素の一つです。この用語は、ベルクソンが生命や進化に関する自身の哲学的見解を表現するために使用されました。
エラン・バイタルは、直訳すると「生命の衝動」や「生命の力」といった意味になります。ベルクソンは、生命は物質とは異なる特殊な力、つまりエラン・バイタルによって特徴づけられると主張しました。
主な特徴として以下が挙げられます:
創造性と進化: エラン・バイタルは、進化の過程において創造的な原動力となり、新しい形態や機能が生まれる源であるとされました。これは、進化が単なる機械的な法則によるものではなく、生命の内在する創造的な力によって推進されるとするベルクソンの立場を反映しています。
時間の理解: ベルクソンは、「純粋な持続(pure duration)」と呼ばれる独自の時間の理解を提唱しました。エラン・バイタルは、この時間の流れに内在しており、過去から未来へと不断に変化していく生命の本質を象徴しています。
自由意志: エラン・バイタルは、生命体が単なる物理的・化学的な法則に縛られるのではなく、自由な意志や創造性によって行動することができるとするベルクソンの考え方を支えています。
エラン・バイタルはベルクソンの主要な著作である『創造的進化』("L'Évolution créatrice")などで詳細に議論され、その後の哲学や生物学においても影響を与えました。
セルオートマトン
セル・オートマトン(Cellular Automaton)は、各セルが離散的な状態を持ち、規則に基づいて時間が経過するにつれてその状態が変化するモデルです。これは数学者ジョン・フォン・ノイマンとスタニスラフ・ウラムによって考案され、特に後にジョン・コンウェイによって提案された「ライフゲーム」が広く知られています。
基本的な要素を詳しく説明します:
セル(Cell):
セルは離散的な領域を占める単位で、通常はグリッド状の配置をしています。各セルは有限な状態を持ち、例えば「生」「死」や「黒」「白」などの二値の状態が一般的です。
状態(State):
各セルが取り得る状態。二進数や有限な数の状態がよく使われます。例えば、「0」「1」や「赤」「青」「緑」などです。
近傍(Neighborhood):
各セルが影響を受ける周囲のセルの集合。通常はセルの周囲の隣接するセルとされます。近傍の形状や範囲はセル・オートマトンの挙動に大きな影響を与えます。
規則(Rule):
セルの状態を更新するための規則や法則。これはセルの現在の状態と近傍のセルの状態を考慮して、次の状態を決定します。規則は通常、条件分岐やルールセットとして表現されます。
セル・オートマトンは初期の状態から規則に従って進化し、時には複雑で興味深いパターンを生み出します。これは単純な規則に基づく自己組織化の例であり、自然現象や物理学、生物学の一側面をモデル化するためにも利用されます。セル・オートマトンはコンピュータシミュレーションにおいても幅広く利用され、複雑な計算やパターン生成にも応用されています。
盤古
「盤古(Pangu)」は、中国の神話や伝説に登場する神話的な存在で、宇宙の創造者として知られています。盤古の伝説は、中国の古代の神話や文学に広く存在し、異なる時代や地域で様々なバリエーションが語られています。
一般的な伝説において、盤古は宇宙が存在する前の無限な状態から生まれ、天と地を分け、宇宙を形成した存在とされています。彼は大地を支える柱となり、体の部分が異なる要素となって宇宙の基盤を築いたとされています。
盤古誕生の伝説には様々なバリエーションがありますが、一般的には次のような要素が含まれています:
誕生: 盤古は最初に巨大な卵または胚胎の状態で存在し、その中で成長していきます。ある時点で卵が割れ、盤古が現れました。
創造の行為: 盤古は天と地を分け、天を高く押し上げ、地を重く押さえつけました。この行為によって宇宙が形成されました。
生命の成長: 盤古の死後、彼の体の一部が宇宙を形成し、さまざまな自然現象や生命が生まれました。彼の眼は太陽と月になり、体の他の部分が大地や山、海などに変化したとされています。
盤古の伝説は、中国の神話や哲学において宇宙の生成や時間の流れに関する理解を表現しています。彼の物語は異なる時代や地域で異なる要素を含むことがあり、文化的な背景によって異なる解釈が存在します。
ヤルダバオト(Yaldabaoth)
「ヤルダバオト(Yaldabaoth)」は、主にヘブライ聖書の外典や一部のユダヤ教の伝説において言及される神話的な存在で、古代の神話やグノーシス主義の文献にも見られる名前の一つです。ただし、ヤルダバオトについての解釈や言及は異なる文脈や宗教的な伝統によって異なります。
一般的には、ヤルダバオトは創造の段階で誤って生み出された神や神の下位の存在とされています。彼はしばしば「虚ろな神」「醜い神」といった否定的な属性で表現され、完全な神聖性を欠く存在とされます。
グノーシス主義の一派では、ヤルダバオトは偽神として描かれ、真の神によって派遣されたメシアや啓示者に対抗し、物質的な世界や物質的な束縛を象徴しているとされます。この視点では、ヤルダバオトは物質界の創造主であり、精神的な解放や啓示への障害と見なされることがあります。
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