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梅にウグイス、藪にウグイス
「梅」に 「ウグイス」と聞くと
枝に一羽がとまっている
春ののどかな一幅が浮かんできます。
でもある時から「やぶ」に「ウグイス」大合唱!となりました。
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「鶯と山雀」喜多川歌麿「百千鳥狂歌合」より
台風一過のさわやかな六月の上高地。
河童橋をこえたヤブのなかでウグイスの声が
響き渡っているのです!
びっくりしてヤブの中をのぞいてしまいました。
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河童橋はこの梓川にかかっています
蝉しぐれのように必死にさえずり競いあっていたのです。
今までの常識が吹き飛びました。
地鳴きでも、下手なさえずりでもない”ホーホケキョ、ケキョウ”でした。
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エサがたくさんある夏の子育てに間に合うよう
必死なオスのなわばり宣言と求愛だったのです。
知りませんでした。
春になると、ウグイスの大合唱と
梓川の川底石をどこまでも押し流しそうな
せんれつな水音がよみがえります。
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いつかまた新緑の木漏れ日のなかで
川音やあの自然の切なく荒々しい”響き”を
あびたいなあ~